世紀の天文ショー 進むインフラ整備

6月24日10時1分配信 産経新聞

 日本の陸地では46年ぶりとなる皆既日食まであと1カ月。絶好の観測ポイントとなる鹿児島県・トカラ列島(十島(としま)村)では、ツアー客の受け入れ準備が急ピッチで進んでいる。人口623人の2倍以上となる1500人のツアー客に対応できるように道路の補修作業をはじめ、携帯電話の中継局も増設。日食を「村おこし」につなげようと模索している。

 大小7つの島で構成される十島村。島によっては人口の10倍以上のツアー客が訪れるため、村は「不慮の事故が起きないように」と県の補助も得て約2億円を投入し、懸案だった道路の損壊個所を昨年から徹底的に補修した。「これまで村民の要望になかなか応えられなかったが、ツアーを理由に予算を取ることができた」と村経済課の肥後亘さん(35)は振り返る。

 村では合併浄化槽の設置も進み、公共施設のトイレの水洗化が進んでいる。もっともツアー期間中はトイレの絶対数が足りないため、新潟県中越沖地震などでも利用され、水が不要でにおいも少ない簡易トイレを設置する。

 最低ツアー代金34万2千円ながらも、テント宿泊などといった過酷なツアーを少しでも快適に過ごしてもらおうという配慮だ。輸送用のマイクロバス16台、宿泊用テント250張、500ミリリットル入りペットボトルの水4万本などといった物資の搬入もすでに始まっている。

 6分25秒と国内最長の皆既日食を見ることができる悪石島(あくせきじま)。人口68人の約4倍となる240人のツアー客が訪れることになっているが、民宿に泊まれるのは57人だけだ。残りは体育館やテントで夜を明かす。

 島には海岸部に露天風呂や砂蒸し風呂、海中温泉が点在する。集落から3キロほど離れているが、村ではこの温泉をツアー客に自由に利用してもらえるように集落から送迎用のマイクロバスを運行する計画だ。

 ツアー客に島を印象づけようと7月21日には「日食前夜祭」を開催し、島に自生しているヤギを捕まえて、かつて祭りのときなどに食べられていたヤギ汁を出す予定だ。島の象徴となっている身長の半分以上もある巨大仮面をかぶった悪霊を追い払う神様「ボゼ」も特別に登場させることにした。

 自治会長の有川和則さん(57)は「本当は旧暦7月16日(今年は9月4日)の祭りの日以外にボゼを出してはいけない。けれど、島にいい印象を持って、また来てもらえるきっかけにしたい」と話す。

<プレスリリース>セガトイズ、「いっしょにお風呂 ちゃぷちゃぷチャッピー」発売

6月23日17時51分配信 毎日新聞

 セガトイズ(本社:東京都台東区柳橋 代表取締役社長:國分 功)は、ペット玩具としてはじめてのお風呂で遊べるペットロボット「いっしょにお風呂 ちゃぷちゃぷチャッピー」(4,935円/税込)を6月25日(木)に発売いたします。

 「いっしょにお風呂 ちゃぷちゃぷチャッピー」(以下「チャッピー」と略)は、ペットと一緒にお風呂に入ったり、一緒に遊んでいるような気分が楽しめるペットロボットです。

 セガトイズではこれまでに「夢ペットシリーズ」や「さかだちラッキー」、「i-dog」といったペットロボットを展開してきましたが、「チャッピー」はペットロボットの遊びをお風呂場で楽しめる“お風呂ペット”のコンセプトで、今までにない新奇性のある商品です。水を感知する通電センサーを搭載し、お子様が「チャッピー」に水をかけると、“ちゃぷちゃぷ”元気よく犬かきで泳ぎだします。また、お風呂場の床に置いてシャワーをかけると歩き出すなど、インタラクティブ性も抜群です。付属品のスイミングセット(ゴーグルとタオル)を使えば、「チャッピー」にゴーグルをつけて泳がせたり、上がる時には「チャッピー」の体をタオルでふいてあげるなど、本物のペットとお風呂やプールで遊んでいるようなごっこ遊びも楽しめます。水が無いお部屋でも、胸のハートボタンを押すと“てくてく”歩きます。お風呂でもお部屋でもずっと一緒に遊べる新しいタイプのペットロボットです。

【製品概要】

▼商品名

 『いっしょにお風呂 ちゃぷちゃぷチャッピー』

▼発売予定日

 2009年6月25日

▼希望小売価格

 4,935円(4,700円/税抜き)

▼対象年齢

 3才~(メインターゲット:幼児~小学校低学年)

▼商品サイズ

 幅200×高180×奥行200(mm)

▼素材

 チャッピー本体/ABS、SBS、PVC(非フタル酸)

 ゴーグル/スチレブタジエンコポリマー、ゴム

 タオル/綿

▼使用電池

 単4乾電池×3本

▼付属品

 専用ゴーグル、タオル

▼年間販売目標

 50,000個

▼販売流通

 全国有名百貨店、各種量販店、玩具店など

■問い合わせ先■セガトイズ

※発表日 2009年6月22日

以 上

生活支えるお父さん 女高生6割が「尊敬」

6月19日11時55分配信 J-CASTニュース

 女子中高生にとっての父親は、けむたく、遠ざけたい存在――そんなイメージがある。だが、最近では状況が違うらしい。お父さんを「尊敬している」という女子中高生が実に、半数以上を占めるという調査結果が出た。

■遅くまで働いている父親には安心感と感謝

 ピーネストが女子中高生2001人を対象に実施した「女子中高生の『父の日』に関する意識調査」(調査期間は2009年6月1日~5日)で、自分の父親を尊敬しているかどうかについて質問したところ、「すごく尊敬している」「少し尊敬している」と回答した人は中学生で52.1%、高校生で61.1%だった。父親の威厳はそれなりに保たれているという結果である。

 もっとも、思春期の娘にとっての父親といえば、「お父さんの後のお風呂には入りたくない」「洗濯も一緒にしないで」「話しかけないで欲しい」といった辛辣な言葉を投げかけられるのが常だった。が、今は状況が違うのだろうか。調査を実施したピーネストの担当者は、このアンケート結果を次のように分析する。

  「(お父さんが)家庭や自分の生活を支えてくれていることには、安心を感じているみたいです。くしくもこの不況下、夜遅くまで働いている父親に対する感謝の声が寄せられています」

■「昔も内心では父親を尊敬していた」

 実際、最近の女子高生は父親との関係は良好のようだ。

 ティーンやギャル事情に詳しいSGRの「まぁ~さ」さんは、「(父親と娘の関係は)友達感覚に近くなっている」と指摘する。

  「ギャルの子たちの話を聞くと、最近では『お父さんと仲が悪い』という話はほとんどききませんね。私は、ケータイがコミュニケーションに役立っているのではと思います。彼女たちは(父親と)喧嘩しちゃった後だとか、日頃起きたことだとかについて、わりとこまめにメールでやりとりをしているみたいです」

一方、教育事情に詳しいジャーナリストの石渡嶺司さんは、「昔も内心では(父親を)尊敬していたとは思いますが、以前にも増して素直な子が増えたのでは」と見る。

  「少子化の影響で親との接点が多くなったため、コミュニケーションが濃くなったのだと思います。ただ、そのために両親の影響力は強くなっています。受験校を決めるにしても親に相談しますし、保護者同伴の(大学の)オープンキャンパスも増えていますしね」

くわえて、今の女子中高生はバブル後の生まれで、暗い話ばかりを聞かされてきた経済環境がある。そこで、彼女たちは「不景気でも、うちの父親は頑張っている」という風に受け取っているのだろうというのだ。

 ただ、一方ではこんな調査もある。前出のピーネストの調査で、「将来、自分のお父さんのような人と結婚したいと思うか」と質問したところ、「絶対にイヤだ」と答えた人は中学生で49.0%、高校生で44.1%。「どちらともいえない」とあわせると7割近くになるという結果なのだ。

 前出の石渡さんは「恋愛・結婚となると話は別なのでしょう」と話している。

南青山の銭湯「清水湯」がフリーペーパー-浴場でのインタビュー企画も

6月17日22時15分配信 シブヤ経済新聞

 4月にリニューアルオープンした南青山の銭湯「清水湯」(港区南青山3、TEL 03-3401-4404)は6月10日、独自のフリーペーパー「Shimizu-yu」を創刊した。同湯のロゴやノベルティーグッズなどのデザインを手掛けるモアデザイニングコーポレーション(渋谷区渋谷1)との共同企画。

 アパレルショップなどが立ち並ぶ青山・原宿エリアで創業100年以上の歴史を持つ清水湯は、今年4月のリニューアルオープンに伴い「高濃度炭酸泉」「シルク風呂」などの設備を導入し、通勤ビジネスマンやランナーなどの新規客取り込みに積極的に取り組んでいる。

 同誌は、銭湯が持つ「コミュニティースペースとしての機能」に着目。「銭湯文化」にちなんだ特集記事をメーンコンテンツに、同湯の浴場で行ったインタビューコーナー「裸のコミュニケーション」、各地の銭湯を紹介する「全国の銭湯を巡る旅」などで構成する。

編集長を務めるのはモアデザイニング社長の浦岡伸行さんで、同湯店主の大倉正敬さんとは「大学時代の同級生」(浦岡さん)。同誌発行は「銭湯を使って何かやりたい」という大倉さんの提案がきっかけとなった。

 浦岡さんは「渋谷、青山のエリアに特化した地域のフリーペーパーとして、街の中での横のつながりを大切にしていきたい」と話し、地域とのタイアップ記事「湯上がりの夜空に」では、周辺飲食店を写真やコラムで紹介している。ワンドリンク無料などのサービスを受けられるスタンプカードも連動させ、周辺地域の活性化を目指す。

 創刊号では、梅雨の時期に合わせ雨から川、海へと循環する「水」の仕組みを伝えながら、傘や長靴などの「雨の日アイテム」を紹介する特集記事を掲載。また「全国の銭湯を巡る旅」では昨年リニューアルオープンした銭湯「武蔵小山温泉 清水湯」(品川区)にスポットを当てた。

 発行部数は8,000部で隔月発行。清水湯やアクアガーデン三越湯(港区白金5)などの港区内の銭湯全店と、港区・渋谷区の商工会議所などで配布している。街頭配布も予定。

理想のパパタレント20代代表に杉浦太陽

6月17日8時0分配信 スポーツ報知

 俳優の杉浦太陽(28)が16日、東京・渋谷の金王八幡宮(こんのうはちまんぐう)で行われた、グリコ「カロリーコントロールアイス父の日健康祈願イベント」に登場。

 江崎グリコは、カロリーを80キロカロリーに抑えた低カロリーアイス「カロリーコントロールアイス」の売れ行きが好評なことをうけ、21日の父の日を前に子供600人を対象にした“父親”に関する意識調査を実施。理想のパパタレントの20代代表に選ばれた杉浦は「80キロカロリーなのに濃厚でおいしい」と同商品をPR。2人に1人が「お父さん=太っている」という印象をもっている調査結果に「子供と風呂で一緒に遊んで汗をかいていますよ」とニッコリ。普段の体のケアについては「毎日、腕立てとストレッチをしています」。

 先日、妻の辻希美(22)も女子中高生の「理想の母親1位」に選ばれたが、「これが30代、40代と続いていけるよう、これからもよろしくお願いします」と笑顔で語った。17日の辻の誕生日には「サプライズを考えています。3人で旅行にも行く予定です」と、良きパパぶりを見せていた。

京の旅館“一見さん”参入 異業種から、業界「いい刺激」

6月12日9時19分配信 京都新聞

 京都市内の旅館業界に異業種からの新規参入が相次いでいる。和雑貨業者が祇園地区に1泊最高22万円の高級旅館を開業する一方、元精密機器メーカー経営者らが外国人向けに低価格の町家旅館を開いた。京の旅館は団体客の減少や景気低迷で厳しい状況にあるが、多彩な試みが業界活性化につながりそうだ。
 京都府旅館生活衛生同業組合(中京区)の組合員数はピーク時の1950年代に1000軒を超えたが、ホテルの増加や修学旅行など団体客減少などから現在は380軒に減っている。
 こうした中、和雑貨製造販売のくろちく(中京区)は4月、東山区四条通花見小路東入ルの旧京都クラフトセンター内に宿泊施設「KIZASHI THE SUITE」を新設した。
 8室すべてスイート仕様で、ゆったりとした40~100平方メートルの部屋にヒノキ風呂も備えた。1泊料金は1室6万8000円~22万円で、和室を中心としつつベッドも用意しており、「富裕層を中心に利用が広がってきた」と手応えを示す。
 東本願寺に近い下京区油小路通花屋町下ルに3月上旬オープンした「京町家旅館さくら」は、精密金型メーカーを経営していた小西知宏さん(43)が仲間4人で開業した。「京都には少ない安価で使いやすいクラスの旅館を目指した」と話す。
 町家を改装した3階建て20室で、1室は約10平方メートル。1泊朝食付きで1人7000円台という手ごろな価格と町家の雰囲気が欧米を中心とする外国人客に評判で、春の観光シーズンは連日ほぼ満室だったという。
 他業種からの参入について、府旅館生活衛生同業組合の北原茂樹副理事長は「世襲が多いこの業界にとってはいい刺激になる」と話している。

マンション塗装工事でCO中毒、排気口目張りで死亡事故も

6月9日14時35分配信 読売新聞

 マンションなどの外装の塗装工事中、住民がガス機器を使ったことによる一酸化炭素(CO)中毒や異常着火の事故が相次いでいる。

 塗料がつかないよう業者が給・排気口にシートで目張りする「養生」と呼ばれる状態にしているのに、住民が機器を使用し、不完全燃焼などを起こすのが原因。今年は7件の事故が発生。過去には死亡事故もあり、経済産業省原子力安全・保安院は、業界に改めて注意を呼びかける。

 保安院によると、1986年から昨年にかけ、養生が原因で起きた事故は17件。25人がCO中毒になり、うち5人が死亡した。パロマ工業製の瞬間湯沸かし器によるCO中毒事故が発覚した2006年以降、異常着火の事故も報告に加えられた。

 今年はCO中毒2件と異常着火5件が発生。1月17日には千葉県のマンションで住民2人が入浴中、軽いCO中毒で病院に搬送された。浴室の給・排気口がシートでふさがれた状態でガス風呂釜を使っていた。今月4日にも都内のマンションで同様のケースがあり、部屋の住民3人が軽いCO中毒となった。5月13日には大阪府のマンションで、給気口がふさがれたため、瞬間湯沸かし器内にたまったガスが異常着火してフロントパネルが変形する事故も。

 マンションでは、塗装業者が管理会社との契約で工事を行うため、住民が知らずにガス機器を使う例が多い。業者が危険性を住民に伝えなかったり、工事後、シートの取り外しを忘れるうっかりミスもあるという。同院は国土交通省を通じ、全国約2700の塗装業者が加盟する「日本塗装工業会」などに「養生の際は給・排気口を開けるように。ふさぐ場合は住民にガス機器を絶対使わないよう周知徹底を」と注意喚起する。

椿温泉に公衆浴場 来年4月開業へ

6月8日17時10分配信 紀伊民報

 和歌山県白浜町は、昨年秋から実施設計の作成に入っていた椿温泉公衆浴場(同町椿)について、8月中にも建設工事に着手する。事業費1億4000万円を計上した予算案を、9日開会の町議会6月定例会に提案する。営業開始は来年4月の見込み。施設の維持運営は地元の社団法人「共済組」に委託する予定。立谷誠一町長は「地域の衰退に歯止めをかけ、椿温泉を守りたい」と話している。
 椿地区は湯治場として栄えていたが、宿泊客はピーク時(1978年の約13万4000人)の約3分の1に減少、昨年11月には老舗旅館1軒が倒産した。椿地区を通過する格好で高速道路の建設計画も進んでいる。危機感を強めた椿区や椿温泉観光協会、女性団体など地区内の26団体が「椿地区住みよいふるさとづくり研究会」を発足させ、地域振興につながる集客施設の整備を2007年6月に町に要望。研究会も地場産品の直売や特産品の開発、通年のイベントづくりを進めている。
 町が、住民と来訪者との交流の中核施設として温泉を生かした公衆浴場の整備を決め、昨年の10月中旬から準備を進めていた。公衆浴場は椿温泉では初めて。
 建設場所は温泉街の中心地にある国道42号沿いの空き地で、そばに町営足湯がある。共済組から温泉と土地の無償提供を受け、完成後は指定管理者として共済組に運営を委託する予定という。
 計画によると、施設は木造平屋で、延べ床面積は266平方メートル。浴室は男女各26平方メートルで一度に十数人が入れる。家族浴室もある。軽食ができる設備と地域物産の販売所、椿温泉の観光総合案内所も設置する。
 温泉が冷泉で加温が必要なため、経費を減らす目的でソーラーシステムや廃熱回収システムも導入する。町は「本年度当初予算で事業費を計上する予定だったが、運営コストをいかに軽減するかの工夫と、浴場以外にどんな機能を持たせるかについての地元との協議に時間をかけた」と説明している。
 近くの公衆用トイレも整備し、国土交通省の「道の駅」に登録申請する。
 地元からは「日帰り入浴できる施設が椿温泉街や近隣にもあるので、既設の施設にはない特徴ある浴場が求められる」とする声が出ていた。
 町は「露天風呂を造るなど浴場としての特徴は場所との関係で残念ながら出せなかったが、地域の総合案内所としてや軽食、地場産品の購入が楽しめる施設としての特徴を生かしたい。温泉街の宿泊施設や進行中のいろんな施策との相乗効果で客を増やしたい」としている。入浴料金などはまだ決めていない。

現場発:宮崎刑務所が内部公開 裁判員裁判に合わせ「受刑者の生活を知って」 /宮崎

6月6日16時1分配信 毎日新聞

 裁判員制度が始まった。あなたも裁判員として被告人に実刑を言い渡す日が来るかもしれない。その際「被告人を何年の刑に処すのか(または刑を猶予するか)」という量刑判断も求められる。受刑者の生活を知ることはその判断材料ともなる。このほど宮崎刑務所内(宮崎市糸原)が報道陣に公開された。内部をリポートする。【小原擁】
 ■敷地は東京ドーム2個強
 まず高さ約5メートルのコンクリート壁に圧倒される。所内をぐるりと囲む壁は、まさに世間と隔絶した世界を作り出している。壁の頂上部には、有刺鉄線が張られ、センサー反応のための軽電流を流している。
 壁の向こうには、グラウンドが広がっていた。記者が訪ねた時刻はちょうど休憩時で、受刑者の中には走ったり、腕立て伏せをしたりする者もいた。また、固まって談笑する姿もあった。
 グラウンド奥にはブルーの屋根の作業棟が4棟。宿泊棟、講堂などもある。敷地は、東京ドーム2個分よりも広い約9万9000平方メートルある。
 ■現在461人を収容
 刑期10年未満、26歳以上の男性受刑者を収容している。犯罪歴2回以上という者がほとんどで、3月末現在で461人が収容されている。約3割が暴力団関係者。犯罪別では、窃盗などの財産犯罪50%▽薬物犯罪25%▽放火を含む粗暴犯罪8%--となっており、約6割を県出身者が占める。
 入所前に、面接と心理検査がある。心理検査では、知能・性格・適性をみる。犯罪性や職業適性とともに、将来の志望などが考慮され、作業などの「処遇指標」が決まる。
 作業は(1)生産作業(洋裁、木工など)(2)農業園芸科職業訓練(野菜作り、所内の造園など)(3)自営作業(炊事、洗濯、清掃など)の3つに分かれる。
 ■刑務所の一日
 寝泊まりは畳敷きの約11畳に7人。1人当たりの占有面積は約1・5畳。息苦しい。トイレは各室にある。規範を守らない者は単独室(約2・5畳)に入る。
 起床は午前6時45分。朝食は7時5分から室内で食べる。訪ねた日の朝食メニューは、六穀米▽みそ汁▽乳酸菌飲料だった。
 作業は7時50分から始まり、刑務官監視の下、各班(約30人)が持ち場に移動する。9時45分に休憩(30分間)があり、11時50分に作業場2階で昼食。メニューは、麦飯▽魚のすり身入りのそば▽シシャモ2匹▽漬物だった。食事は1日1200~1600キロカロリーが目安で、正月は雑煮、5月1日にはかしわ餅なども出る。
 午後は、休憩を1回挟んで作業終了が4時半。夕食は5時から。夕食前後に風呂の時間(15分間)を設けており、毎日、班ごとに入る。使用できる湯量は風呂おけ12杯が目安だという。5時半からは余暇の時間。各室内にあるテレビを見たり、本や雑誌などを読んで過ごし、消灯は9時。室内には小さな扇風機があるが、夏は蒸し暑い。暖房はない。
 土日祝日の作業は休み(盆3日間、正月12月28日~1月3日も同様)。工賃(報奨金)は月平均3000円。釈放後に支給されるが、服役中でも本を買うなどの出費は認められる。医者は1人が常駐し、非常勤が2人(精神科、歯科医)。
 また、面会(午前8時半~午後5時)は親族、利害関係者に限られ、15分程度。差し入れについては本、雑誌、文具、衣類(下着)などは認められるが、たばこや食べ物は不可。
 ■一般参観も
 宮崎刑務所は「裁判員制度のスタートに伴い、受刑者の生活を正確に知ってほしい」と市民の参観を募集している。70人程度で、誰でも応募可能(応募多数の場合は抽選)。参観は7月22日(午前10時から)で、案内ビデオを見た後、施設を見学する2時間のコース(受刑者の作業している姿は見られない)。
 法務省矯正局の指導により、全国60余りの刑務所でもこうした動きがある。同所の下西悦子総務部長は「裁判員制度が始まったのに受刑者の処遇や、受刑者が法律でどう守られているかなどについて理解している人は少ない。受刑者の暮らしぶりなどを詳しく知ってほしい」と話す。
 参観希望者は、往復はがきに「募集参観希望」と書き、住所、氏名、年齢、職業を明記し「880-2293 同市糸原4623 宮崎刑務所」に送る。7月1日必着。問い合わせは0985・41・1121。