朝青龍、不覚1敗…土俵際でバッタリ

「大相撲初場所5日目」(14日、両国国技館)

 横綱朝青龍に土がついた。不戦敗を除き、過去5戦全勝だった平幕豪栄道に土俵際で引き落とされ、昨年夏場所3日目の安美錦戦以来、25個目の金星献上となった。横綱白鵬は雅山を寄り切り無傷の5連勝。平幕の稀勢の里も無敗を守った。大関琴光喜は豊ノ島を寄り切って初日を出した。

  ◇  ◇

 完勝のはずだった。左を差し、右をおっつけ、朝青龍の流れで、あっという間に豪栄道を追い詰める。あとひと押しで土俵外へ追いやるだけ…。そう思った瞬間、目の前から敵の姿が消えた。体を1回転させて逃げた豪栄道を追い切れず、支えを失った体はそのまま土俵に落ちた。

 飛び交う座布団の中、薄ら笑いを浮かべて控えに下がる。悔しさから、土俵のふちを軽くたたいた。帰り際には付け人に「勝ったと思ったんだけどな」とポツリ。豪栄道の金星獲得インタビューを放送するテレビモニターをにらんだ。初金星だということを確認すると「チッ」と舌打ちし、風呂場へ向かった。

 詰めを誤り「最後までだめ押しするぐらいの気持ちにならないとだめだな」と振り返った。入幕直後から出げいこ先で直接けいこをつけるなど、かわいがってきた相手について「いいんじゃない?勝って喜んでるだろ。勝負は関係ない」と悔しさを押し殺した。

 武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)が「勝ち急いだな」と評した取りこぼし。「まあ、たまたまだな」と強がっていた朝青龍も「立ち合いがよかった。出足もよかった。そこで安心し過ぎた」と素直に反省した。

 前日、33歳の千代大海が引退。一夜明け、29歳の朝青龍が23歳の豪栄道に敗れた。世代交代の波を止めるには、黒星を薬にするしかない。

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