【10月10日 銭湯の日】どっぷり人情につかる

朝日新聞 2012年10月18

 10月10日は「1010(セントウ)」=「銭湯の日」。1965年に全国約2万3千軒あった銭湯は、今は5千軒を割った。逆風の中で営業を続ける銭湯には、その土地独特の風呂文化が息づいている。出版社を経営する神戸の銭湯マニア・松本康治さん(49)のガイドで、身も心も温まる「関西系」の銭湯を紹介しよう。

 大阪市阿倍野区にある25年創業「天明湯」の営業時間は1日2時間半。大半はのれんを下ろし、マニアから「都会の秘湯」と呼ばれる。

 「4年前に主人が病気で倒れ、1人でやらなくてはならないので」と田中キヨ子さん(69)。夫を看(み)つつ風呂を掃除し、釜に薪(まき)をくべ湯を沸かし、番台に上がる。「古くからのお客さんと話をするのが楽しくて。赤字を出さない範囲で続けます」

 浴場に入ると、壁に天女と富士山を描いたタイルのモザイク画が目に入る。松本さんによると、これが「関西系」。東京ではもっぱらペンキ絵だ。のれんの長さも東京の40~50センチに対し、関西では1メートル以上と派手めだ。

 湯船は御影石製。石材の産地の神戸・六甲に近い阪神間に多い。大阪市生野区の「源ケ橋温泉」は湯船だけでなく、浴室の床まで御影石製。37年建築で国の登録有形文化財になっている。

 六甲から少し遠い京都になるとタイル張りになるが、贅(ぜい)を尽くした銭湯が少なくない。京都市北区の「船岡温泉」も登録有形文化財。壁面を飾るタイルと欄間の彫刻は、23年に料理旅館として創業した当時のものだ。同市伏見区の「宝湯」は31年に建てた洋風建築。市選定の「京都を彩る建物や庭園」の一つだ。

 神戸市東灘区には阪神大震災を乗り越えた「ときわ湯」がある。全壊したが、敷地内にあった立体駐車場の鉄骨を利用して仮設店舗を建て、地震から2カ月半後に再開した。同じ神戸で被災した松本さんも浸(つ)かった。「あのときほどお風呂のありがたみを感じたことはない」。今も仮設のまま営業している。「震災を忘れないための遺産です」

 兵庫県姫路市には常連客の熱意で廃業を思いとどまった「白浜温泉」がある。昨春、地区唯一の銭湯の風呂釜に亀裂が入った。経営者の山本裕子さん(59)は1日でも長く営業しようと、亀裂が広がらないよう時間をかけて湯を沸かした。それを知った松本さんは銭湯ファンにSOSを発信し、集まったボランティア30人が傷んだ浴場のタイルを張り替えた。2月下旬に風呂釜を新調しリニューアルオープンした。

 人情の厚さも、「関西系」の特徴の一つである。(長谷川千尋)

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メモ 公衆浴場業生活衛生同業組合によると、現存の銭湯は大阪府に638、京都府167、兵庫県149。銭湯情報は松本さんのサイト「関西の激渋銭湯」(http://www.sairosha.com/meisento/sento.htm)に詳しい。

■推薦

漫画家・ラッキー植松さん(52)

家で味わえぬ心地よさ

 大阪の自宅に風呂はありますが、1年で300日は銭湯に行きます。広い湯船、水風呂と交互に入る心地よさは家では味わえません。銭湯は主人とお客が雰囲気をつくっていく場。一軒ごとに味わいが違います。7年前から、入った銭湯をブログ「楽喜的銭湯楽園生活」に書いています。1010軒の銭湯に入るのが目標で800軒を超えましたが、廃業するところも多く寂しさも感じます。

ゆーぱーく光:ゆったり湯船で交流を 13日、温泉施設オープン /山口

毎日新聞 10月11日(木)12時39分配信

 光市三井6の市三島温泉健康交流施設「ゆーぱーく光」(糟壁恒(かすかべひさし)支配人)が13日、オープンする。市民交流の場も兼ねており、年間8万人の利用を目指す。

 事業費は当初計画から約1億5000万円を縮小して約8億円。うち6億6000万円は合併特例債を充てる。指定管理者の「セイカスポーツ・さんびる共同事業体」が運営し、指定管理料は年1300万円。
 床面積は1042平方メートル。二つの浴場に家族風呂、多目的室、休憩室、売店などがある。泉質はナトリウムカルシウム塩化物冷鉱泉で、神経痛や筋肉痛に効果があるという。浴場には約41度の高温、約39度のぬるめの湯船、水風呂、サウナがある。
 島田川河川改修で06年に立ち退いた三島憩いの家に代わる「いこいの部屋」も併設。多目的室では、セイカスポーツがノウハウを生かし、高齢者向け体操、ヨガ、太極拳などの教室も開く。
 13日は正午から入浴できる。入場料は65歳以上400円(市外600円)▽大人500円(同600円)▽小学生以下300円(同400円)。休館日は毎週月曜と年末年始。【蒲原明佳】
〔山口東版〕
10月11日朝刊

泉南の水難事故:遺族と和解成立 市、業者と調印 /大阪

毎日新聞 10月10日(水)15時18分配信

 泉南市立砂川小のプールで昨年7月、同小1年の男子児童(7)が水死した事故で、同市は9日、損害賠償として遺族側に5500万円を支払う和解が8日付で成立したと発表した。9月19日の市議会で関連議案が可決されたことを受け、市と監視業務を請け負っていたビル清掃業「ダイショウコーポレーション」(本社・同市幡代)、遺族の3者が和解案に調印した。
 過失割合はダイショウ70%、市が30%。ダイショウが3850万円、市が1650万円を負担する。市は全国市長会経由で加入している損保会社の保険金を支払いに充てる。
 市は今夏の同小プールでの水泳の授業と一般開放事業を断念。来夏の再開に向け、プールの改装に着手する。【山田泰正】
10月10日朝刊

吉瀬美智子 足指骨折で全治1カ月 海外ロケは痛み止め飲み乗り切る

デイリースポーツ 9月25日(火)18時8分配信

 女優・吉瀬美智子が25日、自身のブログで、左足の人差し指を骨折し、全治1カ月と診断されたことを明かした。ケガをしたのは先月で、海外ロケ中のホテルの風呂場で転び、足指を強打。帰国後も痛みがひかず、帰国後の24日に病院に行ったところ、骨折と診断されたという。

 ケガをした状況について、吉瀬は砂漠を裸足で走るロケ前日、足元がアップになるからと踵(かかと)磨きに励み、翌朝のシャワーの際に、「綺麗になった踵のお陰で 転倒…(笑)左足の人差し指を強打し激痛が…」と記述。周囲に相談したところ「骨折だと歩けないし、もっと腫れる」と言われ、自己判断で「打撲で良かった~」と安心。砂漠を走るロケは、痛み止めを飲み、乗り切ったという。

 しかし、帰国後、「治りが余りにも遅い」ため、レントゲンを撮りに24日、病院へ行ったところ、先生から「折れてます」と言われたという。「聞いた瞬間から『痛い』と私…。全治1ヶ月だそうです(笑)自己判断はやめましょう!」と自虐的にブログでつづっている。

楽天投手陣ご一行様、今年も秋田湯治

サンケイスポーツ 10月10日(水)10時17分配信

 楽天・星野監督の指示で、今オフも田中、青山、小山伸、D2位の釜田(金沢高)、美馬、辛島の6投手が秋田県内の温泉施設でオーバーホールを行うことになった。「あそこは何もないから治療に集中できる。すぐに出発せな、意味がないからな」と12日から山ごもり。最寄りのゴルフ場まで片道約2時間という秘境で、17日間の湯治を行う。(仙台)