EXITりんたろー。が語る「車いすを押して、逆に背中を押された」

2020/08/09 12:00 BOOKS NewsCrunch

昨今、気が滅入るような介護のニュースを聞くことも多い。しかしこの人の周りにはきっと笑いや幸せがあったはずだ。底抜けの明るさと、チャラ男漫才で人気を博すお笑いコンビEXIT。ツッコミのりんたろー。さんには介護施設で8年間アルバイトをしていた経験がある。現在ワニブックスnoteで「介護幸福論」を連載する田端到さんを聞き手に「介護における幸せ」を語ってもらった。

介護の現場にあった楽しさと笑い

田端 介護施設で働いていたのは地元ですか、東京に来てからですか。

りんたろー。(以下、りん) 東京です。22歳で上京して、最初はパチンコ屋のバイトとかしてたんですけど、家の近くで新しい介護施設の募集があったんです。ぼくは、もともとおばあちゃんっ子だったし、パチンコ屋でドル箱を運んでるなら、おばあちゃんを運んだほうがいいなと思って。

田端 確かに(笑)。介護の現場って女性の職員が多いから、りんたろー。さんみたいにガタイのいい男がいると、それだけで助かる力仕事も多いですよね。

りん お風呂に入れてあげたりするのは力も要るし、介護の中では気をつかう仕事ランキングの上位に入りますね。お風呂は滑るんで、怖いんですよ。

田端 知らないおじいちゃんおばあちゃんの世話をすることに、抵抗はなかったですか?

りん そういうのは全然なかった。お年寄りと話をするのは楽しかったし、チャラ男とおじいちゃんおばあちゃんがコラボしたら、新しいお笑いが生まれるんじゃないかって。実際、芸人としての成長につながったと思うし、ネタにも活かされた。

田端 「チャラ男が高齢化社会楽しんじゃってます!」という漫才ネタもありますね。YouTubeにも上がっている。でも、介護ネタをお笑いにするのは気をつかうでしょう。

りん そのハードルを下げているのが、ぼくが8年間介護をやったことだと思うんで。しんどいところも経験してるし、一般の人がお年寄りをネタにするのとは違うハードルになっている。

田端 いじるにも愛があるから許される。愛のない“いじり”とは違う。

りん その辺は言葉の節々に出ると思っていて。ぼくはずっと愛を持って接してきたので、自信を持ってお笑いに昇華していこう、と。

「おばあちゃんを一人の女として見ることが大事」

田端 ツイッターに「おばあちゃんを一人の女として見ることが大事だ」って書いてありましたね。

介護で大切な事は何か。介護に必要なのは「思いやり」とお年寄りの色んなメッセージを感じ取ること。おばあちゃんを「一人の女」としてみることが大事なんだな。
りんたろう

—りんたろーfrom EXIT(@rinnxofficial)2011年10月7日

りん レクリエーションの時間に、爪にマニキュアを塗ってあげると、すごく喜びます。やっぱり女性なんで。あと、半分くらいネタなんですけど「あなたが隣に寝てくれないと眠れない」っていうおばあちゃんがいて、どうしようと思ったんですけど、ぱっと見たらもう寝てたとか(笑)。

田端 りんたろー。さんのコメントで印象的だったのは「親を自宅で看るのも、施設に入れるのも、どっちも愛だ」と話してましたよね。在宅介護か施設入所かというのは、ぼくの連載でもテーマになっていて、反響が大きいところなんです。

りん それはホント思います。今の世の中、親を施設に入れると「面倒を押し付けて、お金で解決して」みたいに言われる風潮もあると思うんですけど。大切な親に健やかに過ごしてもらうためだったり、自分が親を嫌いにならないように好きでいるために、分担して支えるってことですよね。愛があるからこそ施設にあずけるんで。

田端 でも、親と仲のいい息子や娘ばかりじゃない現実もありますよね。うちは父親が認知症だったので施設にお願いして、母親は身体の病気だったので在宅介護したんです。あとになって振り返ると、自分は父親と仲が良くなかったから、あっさり施設に入れてしまったんじゃないかと反省したり……。

りん じゃあ、ほったらかしにしたのかって、そうじゃないですよね。仲良くなかったかもしれないけど、施設を用意することがすでに愛だと思う。

田端 そう言ってもらえると救われます。施設か家かでいうと、最近は風潮が変わってきているのも感じるんです。昔は親を施設に入れると親不孝者呼ばわりされたけど、今は施設に入れたって書くと「そう、それが正解だよね」と賛同される。逆に、在宅介護を選びましたって書くと「そんなの一部の人しか無理」とか「大事な仕事をしてないからできるんだ」と反発が飛んでくる。これには驚きました。

りん そうなんですか。仕事ができる状況かどうかはみんな違うだろうし、難しいですね。お仕事はどうされたんですか。

田端 ライターという職業は自宅でもできるので、仕事は2割か3割残して、介護の間も細々と続けていました。

りん ぼくも同じかどうかわからないですけど、家でネタを書いたりするんで、お年寄りと話をするのがいい感じにバランス取れていた気がします。

車いすを押しながら、逆に背中を押された

田端 ご家族に要介護の人はいないんですか。

りん うちはおばあちゃんが北海道にいて、今、介護施設に入っているんですけど、めっちゃ電話かかってくるんですよ。これも介護やってたおかげで、どういう状態かわかる。一度おばあちゃんが「職員が財布を持っていっちゃった」って電話してきたけど、あ、これは認知症が出ちゃってるなってわかったから「お昼寝してから探してみな」って。介護の経験がなかったら、そういう対応はできなかったと思う。

田端 最後に、りんたろー。さんにとって介護の一番の幸せな思い出があれば教えてください。

りん お年寄りと接していると、癒やしをもらうことも多いんですよね。スローライフの良さというか。一度、前のコンビがダメになって、ひとりでやっていかなきゃいけなくなった時に、おじいちゃんに元気づけられたことがあります。ぼくが車いすを押してたら「おにいちゃん、お笑いやってるんだって? 頑張りなよ」って言ってくれて。これからどうしようって不安なときだったんで、そのときの景色とか、並木道の感じとか、今でも鮮明に覚えています。

田端 今後もぜひ介護の話を、若い世代に向けて発信してください。介護はつらいことばかりじゃないんだ、楽しいことや癒やされることもあるんだって、伝えるだけでもイメージが変わると思う。

りん ぼくにできるのはそれくらいしかないんで。介護って楽しい仕事でもあるけど、やるせない世界じゃないですか。若い人が背負わなきゃいけない現状とか、職員さんの給料が安い現状とか、つらい面もある。ぼくは両面を見てきた立場なので、発信することで少しでも興味を持ってもらえればいいなと思います。

 

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