11月6日13時3分配信 毎日新聞
産科医不足や、自然分娩(ぶんべん)を望む妊婦に対応するため、済生会宇都宮病院(宇都宮市竹林町)は5日、院内助産院「バースセンター」を開設した。県内の中核病院では大田原赤十字病院が今年1月、先行して開設しているが、済生会によると、産科から独立し、助産師のみが運営する院内助産院は同会宇都宮病院が県内初という。
済生会の院内助産院(同病院9階)は正常分娩の妊婦が対象で、6人の助産師が対応する。個室のみ4部屋あり、ソファベッドや風呂も完備し、妊婦の家族は出産の立ち会いや宿泊もできる。
同病院では年間約1200件手掛ける出産のうち、約200件を院内助産院が引き受け、負担が軽減された産科(同病院4階)はその分、異常分娩などに対応することができる、と想定している。小林睦美看護係長は「異常があった場合は医師が駆けつける体制になっている」と話す。
5日に入った渡辺美里さん(38)は「家庭的な雰囲気で、しかもすぐに医師が対応してくれるというので、安心して産むことができる」と語った。【葛西大博】