11月29日13時1分配信 毎日新聞
横手市は、今年度も山内地区の公共温泉施設「鶴ケ池荘」を運営する山内観光振興公社(第三セクター)に4429万円を融資する方針を明らかにした。公社の財務状況悪化による救済措置で、07年度と同額。関連予算は12月市議会に提案される予定。
鶴ケ池荘は、旧山内村が日帰り入浴施設、公社が宿泊温泉施設(定員84人)を建設して98年11月に開業した。市によると、公社が自前で調達した建設費約15億5000万円の返済が経営の「重し」となり、累積赤字は19年度決算で約6900万円に上る。
市は借入金償還がピークを迎える12年度まで支援を続ける方針で、貸付総額は2億6000万円を超す見込み。
合併後の新・横手市には10の公共温泉があり、7施設を市、3施設を第三セクターが運営している。五十嵐忠悦市長は「山内は自前で施設を建設・運営した特異なケースで、貸し付けを継続せざるを得ない」と述べた。【佐藤正伸】