12月10日16時0分配信 毎日新聞
明治から昭和にかけて発行された県内の絵はがき約70枚を集めた企画展示「歴史の窓 絵はがきでみる鳥取」が鳥取市東町2の県立博物館で行われている。旧大誠村(現北栄町)の相撲大会の様子や「大正大洪水」の際に鳥取市の町中を舟が通る様子をあしらったものなど当時の世相を知る興味深い絵はがきが展示されている。来年1月25日まで。
絵はがきは、私製はがきの製造が認められた明治33(1900)年に誕生した。景観や建物などの“見どころ”だけでなく、事件や行事を取り上げたものや、今でいう広告のための絵はがきが盛んに作られたという。
今回の展示でも、昭和初期の鳥取市郊外のカボチャ市にぎわいを撮影したもの▽60年代後半に久松山から町並みをとらえたもの▽「ラヂウム含有東洋一内湯」を歌った三朝温泉の老舗旅館、岩湯旅館とその周辺を撮影したシリーズものなど往年の各地の様子を伝える貴重な写真がたくさん見られる。
同博物館は01年に1000枚以上の絵はがきを展示する企画展を開催しているが、今回は04、05年に新たに収集した絵はがきを展示。01年の企画展の絵はがきは同博物館のホームページのデジタルミュージアムで見ることができる。入館料は一般180円。70歳以上と学生は無料。【大川泰弘】