地域に根差した銭湯に/藤沢の北橋さんが奮闘記出版

1月4日0時0分配信 カナロコ

 地域に根差した銭湯にしようと活動する藤沢市亀井野にある「栄湯湘南館」の北橋節男さん(49)が奮闘記を本にまとめた。少なくなるお風呂屋さんの灯をつないでいきたいとの思いが込められている。

 市内で銭湯を経営して三代目となる北橋さん。市内の私立高校で教べんを執っていた二十五歳のときに父が他界し、一念発起して銭湯を継いで二十四年になる。

 地域活性化の試みを始めたのは八年ほど前。近くの小学校のPTA会長を務めた縁から小学生向けの体験入浴や、知人の落語家を招いての銭湯寄席などを催す。
 かつて市内に二十軒ほどあった銭湯も、現在営業しているのは三軒だけという。「地域で生き抜くためにはどうすればいいのか。気持ちのいいサービスを提供したかった」と話す。

 「風呂屋が地域を再生する」と題された著書は、そんな北橋さんの銭湯への思いや、子供との触れ合いで感じたことなどが九十六ページにわたってつづられている。昨夏からコツコツと書きため、昨年末に出版した。

 北橋さんは「近くの銭湯に足を向けようと思ってくれればうれしい」と話している。定価千四百円。問い合わせはファクス0466(81)2972か、電子メールshonanyu@cityfujisawa.ne.jpまで。

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