秋山監督 県民栄誉賞&熊本Vパレード

1月23日10時41分配信 西日本スポーツ

 火の国熱望、日本一で県民栄誉賞&Vパレード! 福岡ソフトバンクの秋山幸二監督(46)が22日、地元・熊本県の八代市役所、熊本県庁、熊本市役所を表敬訪問した。同県の蒲島郁夫知事(61)は「常にトップを目指すのはスポーツの宿命」と新監督にエールを送り、日本一となった際の県からの表彰や凱旋(がいせん)イベントに前向きな考え。プロ野球界では初めてとなる同県民栄誉賞の可能性もありそうだ。

 地元を表敬行脚した新指揮官が力強く語った。八代市役所に続いて訪問した熊本県庁で、秋山監督は「強いことが一番。いかにスター選手がたくさん出てくるか」と九州のファン確保へチームにゲキ。その代表として「馬原、松中と投打の主軸にいます」と同郷熊本出身者を挙げた。その熱意は、対面した首長たちに確かに伝わっていた。

 「常にトップを目指すのはスポーツ選手の宿命でしょう」と声援を送ったのは蒲島知事だ。秋山監督に名物の馬刺し、黒川温泉の入湯手形セットを手渡した後、日本一となった際の表彰について「そういうのは私の権限にありますので、そういう時になれば」と前向きな考えを明かした。

 県の表彰の代表といえば県民栄誉賞。同県で受賞したスポーツ競技者は過去に柔道の山下泰裕、内柴正人、陸上の末続慎吾がおり、西武監督就任1年目でリーグ2位から日本一となった伊東勤氏(熊本市出身)は受賞していない。ただ秋山監督の場合、新人監督が前年最下位から日本一に輝けば球界初。前例のない記録の暁には、最大級の表彰も可能性は十分だ。

 また同知事は凱旋イベントについても「それが前提ではありませんが、そういうことがあることを見込んでいます」と期待感を示した。Vパレードの沿道に詰めかけた地元ファンの大歓声-。そんな夢のような光景も実現するかもしれない。

 訪問後の会見で、秋山監督は「熊本の期待をヒシヒシと感じている」と感無量の表情。夜の就任祝賀パーティーでは「素晴らしい友人たちと青春時代を過ごしたここが原点。今思うのは、ただただ強いホークスを復活させること」とあいさつした。ここでも蒲島知事から「秋山監督を見ると背中の後ろに『熊本』の文字が見えるような大宣伝部長となって頑張ってもらいたい」と、県の宣伝部長を務めるタレント・スザンヌ(22)ばりの? 大暴れを望まれた。

 きょう23日は故郷・氷川町で町民栄誉賞授賞式に臨む。川上哲治、古葉竹識、江藤慎一、伊東の各氏に続く熊本出身5人目のプロ野球監督。日ごと高まる期待を一身に受けながら、火の国までもつながるVロードを見据える。
 (森 淳)

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