<浴室用家電>防水仕様のテレビや音楽スピーカーなど活況

3月6日19時21分配信 毎日新聞

 「浴室用家電」という聞き慣れないジャンルの商品が活況だ。女性を中心にゆっくり湯船につかる「半身浴」が流行し、長時間入浴する習慣が定着してきたことに目をつけて、お風呂場で映画や音楽などを楽しむ防水仕様のテレビや音楽スピーカーを、電機メーカー各社が相次いで発売している。

 日本ビクターは昨年11月、デジタル携帯音楽プレーヤーを接続して再生する「お風呂スピーカー(SP-AW303=市場想定価格4000円前後)」を発売し、3カ月で予想を上回る1万台を販売した。同社は「20~30歳代女性の入浴時間は平均30分以上とのデータもあり、浴室で過ごす時間を有効に使いたいというニーズが高まっている」(商品企画担当者)と分析する。

 パナソニックは2月下旬、防水ワンセグ(携帯機器向け地上デジタル放送)テレビの新商品「ビエラ・ワンセグ(SV-ME750、同4万5000円前後)」を発売したほか、ソニーも昨年秋に「お風呂ブラビアワンセグ(XDV-W600=同4万円前後)」を投入した。いずれも、映画など長時間番組を見ることを想定して録画機能も付いており、「発売2カ月で目標台数の2倍が売れた」(ソニー)と反応は上々だ。

 ワンセグ機能付きの商品が普及した携帯電話端末でも、防水タイプが急増。現在発売中の機種の8割が防水という富士通は「お風呂でもメールをやり取りしたり、テレビ番組を見る人が増え、今後は防水タイプが携帯電話の標準になる」と予想しており、浴室用の防水家電の競争はさらに過熱しそうだ。【秋本裕子】

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