【大阪杯】パドゥシャ、衰え知らず!

 「大阪杯・G2」(4日、阪神)

 競馬界はオジサンパワー真っ盛りだ。オーシャンSから先週の高松宮記念まで、目下4週連続で7歳以上の馬が重賞Vを果たしている。仁川のG2戦にも、ホッコーパドゥシャ、サクラオリオン、フィールドベアーとベテラン3頭がスタンバイ。そろって、衰えの2文字とは無念だ。熟練のフットワークでターフを駆け抜け、世のオジサンファンを勇気づける!

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 たるんだおなかは戻らない。寒くなれば関節が痛み、暑くなれば汗がしたたり落ちる。昼はカップラーメンで飢えをしのいで、家に帰れば娘より先にお風呂に入れない…。人間界ではつらい立場のオジサンだが、今年の競馬界は違う。ベテランが元気いっぱい。仁川のG2に挑む、8歳馬ホッコーパドゥシャも衰えなど全く感じさせない。

 昨年の3月、浜田厩舎の定年解散により村山厩舎へと転厩した。転厩2戦目の福島民報杯をレコード勝ちすると、新潟記念で重賞初V。サマー2000シリーズのチャンピオンとなった。「転厩したときは夏に弱いと聞いていたが、そんなことはなかったみたい」と村山師はタフさをたたえる。その後の3戦は凡走が続いたが、前走の中京記念ではメンバー最速の上がりで鋭く伸びて3着。14キロのシェイプアップが奏功し、本来の鮮やかな決め脚を取り戻した。

 近年は存在感を増す一方の高齢馬だが、特に3月は重賞で勝ち星を量産した。今年行われたJRA平地古馬重賞22戦のうち、世代トップの7勝をマークするなど快進撃。オーシャンSから先週の高松宮記念まで、4週連続で7歳以上の馬がGタイトルを獲得している。

 元気といっても年齢は重ねた。指揮官は常に馬体のケアを最優先に行っている。「ケイコも攻めて攻めてじゃなくて、いかに調子をキープしていくかがカギ。大阪杯は1頭だけ抜けている感じだが、あとはドングリの背比べ。ここで上を目指したい」。今後は休養を挟んで、今年もサマー2000シリーズに向かう予定。春を最高の形で締めくくり、エネルギッシュに太陽の季節へと繰り出す。

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