全国の書店の「マンガを愛する」担当者を中心選ぶ「マンガ大賞2010」にヤマザキマリさんの描いた「テルマエ・ロマエ」(エンターブレイン刊)がこのほど選ばれ、昨年11月の発売から40万部を突破した。「マンガ大賞」は今回が3回目、書店の担当者が手弁当で組織した「選考委員会」が読者に最も近い目線で選ぶもので、今回で3回目、一番フレッシュで、人に薦めたくなるマンガを選出する。
大賞受賞作の「テルマエ…」は、ローマ帝国の公衆浴場の設計技師ルシウスを主人公に、仕事熱心な彼が浴場のアイデアについて大いに悩み、その挙げ句に日本の銭湯にワープ、古代ローマと現代日本のお風呂を行き来する活躍を描く、空前絶後、抱腹絶倒のタイムスリップ“風呂漫画”。テルマエとは風呂、ロマエはローマのこと。
作者のヤマザキさんはポルトガルのリスボン在住。17歳でイタリア・フェレンツェで絵の勉強のため海外生活を送り、その後貧困生活ゆえに入賞金目当てにマンガを描き始める経歴の持ち主。受賞については「この本が大勢の方から支持を受けると考えなかったので、今に至るまで“なぜなんだ…”と理由を考えている」と話している。
なお、出版元のエンターブレイン特設サイトで第1話を読むことができる。