11月17日13時1分配信 毎日新聞
◇黄金の湯で染めた「連泊」は発売直後に売り切れ
伊香保温泉(渋川市)の民芸品店「山白屋」(馬渕敏之社長)が、半世紀前の手ぬぐいを生地に使ったオリジナルのがま口バッグを発売した。オールドファンの間で「懐かしい」と話題を呼び、黄金(こがね)の湯で染めたタイプは発売直後に完売するほどの人気ぶりだ。
若女将(おかみ)の馬渕智子さんが昨年6月、蔵の奥で売られずに眠っていた約50年前の手ぬぐいを発見。そのまま売っても面白くないと考え、ポシェットタイプのがま口バッグの素材に使うことを思いついた。そのまま生地にした「一泊」と温泉で薄茶色に染め抜いた「連泊」の2種類を制作した。
伊香保は旅館名入りの手ぬぐいの発祥地とされ、かつては茶色に染まった手ぬぐいを肩にかけて石段街を散策する宿泊客でにぎわったという。店頭では50歳代以上の女性がバッグを手に当時を懐かしむといい、流行歌が印字してある「連泊」は発売後数日で売り切れた。
いずれも税込み2730円。年明けには「連泊」を再入荷する予定という。問い合わせは山白屋(0279・72・2242)へ。【伊澤拓也】