わたらせ渓谷鉄道:上半期運輸収入17%増 燃料高など支出も膨らむ /群馬

11月22日13時1分配信 毎日新聞

 わたらせ渓谷鉄道は21日、みどり市大間々町の本社で取締役会を開き、08年度上半期の営業実績を報告した。また、収支が急速に悪化している水沼駅の温泉施設の休止が提案されたが合意されず、年内いっぱい運営の譲渡先を探す努力を続けることになった。
 収入の柱となる上半期の運輸収入は約1億1123万円で、前年同期比17・3%増。上半期の売り上げ目標を2・5%上回った。乗客収入が前年同期比で12%増えたほか、年間フリー切符の廃止で定期券収入が復活したのが主な要因という。
 しかし、ディーゼル車用軽油の高騰や運転士養成のための人件費増などで、支出が1億4590万円と計画を1800万円あまりもオーバー。今年度は基金取り崩しによる赤字補てん額の上限が昨年度より3000万円少ない6000万円のため、年間収支の均衡を達成できるかは微妙となっている。
 水沼温泉の収支は、06年度が330万円、07年度が1262万円の赤字で、改善のめどがたっていない。この日の取締役会では休止議案の合意が得られず取り下げられ、松島茂社長は会見で「たとえ家賃ゼロでも経営してくれる企業を探したい」と説明したが、年内に譲渡先が見つからなければ、休止の見込みが大きい。【塚本英夫】

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