11月22日17時4分配信 紀伊民報
養殖クエ(ハタ科)を使った「クエ創作料理コンテスト」が21日、白浜町であり、海南市の美容師吉岡正さん(51)の作った「カボチャの七福蒸し」が最優秀賞に選ばれた。主催した町商工会の岡本重之会長は「高級魚を身近な食材とした活用例を提案いただいた。クエのブランド化に役立てていきたい」と期待を寄せた。
同商工会が全国商工会連合会の補助を受け、白浜温泉旅館協同組合や白浜観光協会と紀州クエのブランド化や地域食材を使った郷土料理の開発に取り組んでいる「地域資源・全国展開プロジェクト」の事業の一つ。
県内在住者を対象に公募し、応募のあった15作品から1次選考(書類)で9作品に絞り、2次選考のこの日は8人が白浜会館で制限時間45分で調理。主催者側の10人が試食して審査した。
吉岡さんの作品は、どれもクエのシコシコした食感を浮き立たせたシューマイ、チーズ焼き、炊き込みご飯、サラダ、カボチャ七福蒸しの5品を皿に盛りつけた。
吉岡さんは「大人の食材のイメージのあるクエを、子どもでも食べられるものにと考えて作った」と話した。
白浜温泉街のホテル総料理長で審査委員長の大野勝利さん(65)は「おいしさ、美しさ、アイデア、アピール度のどの点でも吉岡さんの料理が群を抜いていた」と評価。コンテスト全体については「クエをカツにしてカレーに入れるなど、誰でも気軽に食べてもらえるアイデアが参加者の料理を通じて提案され、クエ料理の幅を広げていただいた」と話した。
優秀賞、特別賞は次の皆さん。
優秀賞=クエの白砂サラダ(白浜町、古川裕也)、クエカツカレー梅チャツネ風味(白浜町、チームRC・片田和雄代表)▽特別賞=クエの生ハム包みとトルティーヤの南紀州(田辺市、那須誠)