出会いのきっかけは温泉!? 鬼才アレックス・コックス&田口トモロヲ爆笑トーク

11月26日13時15分配信 cinemacafe.net

『シド・アンド・ナンシー』や『レポマン』など、パンキッシュで毒素たっぷりの作品を世に送り出し、多くの映画マニアを虜にしてきたアレックス・コックス監督が、待望の新作『サーチャーズ2.0』を引っさげ、このたび6年ぶりの来日! 映画の公開を記念して11月21日(金)、吉祥寺バウスシアターにて本作の特別上映が行われ、コックス監督と、監督と縁深い俳優の田口トモロヲを迎え、裏話満載のトークショーが開催された。

日本を舞台に撮影された『スリー・ビジネスメン』(’97)、そして人気ドラマシリーズ「私立探偵 濱マイク」の11話「女と男、男と女」にそれぞれ監督、俳優として参加したコックス監督と田口さん。その出会いを聞いてみると、コックス監督は「実は初めて会ったのは温泉で、意気投合しました。田口さんは東京中の温泉メンバーズカードを持ってるほどの温泉狂ですから」といきなり冗談を飛ばし、田口さんも「イェーイ! アイム温泉マスター!」とノリノリ。本当の出会いは、『スリー・ビジネスメン』の撮影現場だそうで、田口さんは「当初はただ中華料理屋で座っているだけの役だったんです。でも、現場に行ったら5分のシーンに2時間もかけて、アドリブでセリフを書いたり、みんなでみっちりエチュード形式でお芝居を作りました。海外の監督の作品は初めてだったので、びっくりした貴重な体験でした」と懐かしそうに当時をふり返った。

田口さんについて「いままで見た俳優の中でも、本当に素晴らしい俳優。将来は養成学校でも作って優れた役者を輩出してほしい」と絶賛する監督。実は、「濱マイク」で田口さんが演じた殺し屋・カラスを主人公にした『川崎カラス』と題した作品の脚本も密かにしたためているそうだが…「バズ・ラーマン監督の『オーストラリア』のように、美しい川崎市を題材に、川崎市の魅力を取り上げた作品」と、またも冗談を飛ばすコックス監督。だが、田口さんによれば「未来を舞台に、クレジットカードを使う子供たちとカラスの出会いの物語」とのこと。果たして本当に映画化される日が来るのか?

『サーチャーズ2.0』について、自身も映画監督である田口さんは「映画ってこんなに自由でいいんだと思いました。アレックス特有の毒素もたっぷり含んでるし、とにかく面白かった。映画作りの原点を思い知らされました」と述べ、華やかなハリウッド映画界からインディーズへと世の流れと逆行するコックス監督の生き方に関心を寄せている様子。これには、監督は「ユニバーサル・スタジオで作品を出していたのが、いまは(脚本家の)ロジャー・コーマンに作品を送らなきゃいけない立場にいるからね。田口さんに弟子入りしたいです」と飄々と語り、観客の笑いを誘った。

それでもやっぱり監督業が大好きだからこそ続けられるというコックス監督。近々、『レポマン』の女性版『REPO CHIK』(原題)の撮影が始まるとのことだが、田口さんに「1月は空いてる?」とトークショー中にオファーを出す一幕も。このオファーに田口さんは「英語の勉強しなきゃ! アレックスに誘われるたびに、英語を勉強しなくてはと思うんですが、未だにしてないんです」と肩を落とすも、コックス監督は「ビル・マーレイの声で吹き替えするから、大丈夫ですよ」と不安を一蹴。ユニークな人柄の2人のトークに会場は終始、笑いに包まれていた。

『サーチャーズ2.0』は2009年1月10日(土)より渋谷アップリンクX、吉祥寺バウスシアター、横浜シネマ・ジャック&ベティにて公開。

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