12月3日13時8分配信 産経新聞
東京・銀座の繁華街で男性をホテルに誘い込み、すきを見て財布から現金を盗んだなどとして、警視庁組織犯罪対策2課と築地署は2日、窃盗の疑いで、中国籍で無職、劉亮亮容疑者(26)=埼玉県川口市=を逮捕した。「盗んでいない」と否認しているという。
銀座では平成18年以降、酒に酔った男性がホテルや中国人の経営する飲食店に連れ込まれ、口移しなどで睡眠薬入りの酒を飲まされたうえ、クレジットカードなどを盗まれる被害が68件、被害総額約3500万円が確認されており、組対2課で背後に中国人の犯行グループが関与しているとみて捜査。3日、劉容疑者が出入りしていた銀座の飲食店など7カ所を窃盗容疑などで家宅捜索し、中国国内で販売されている睡眠導入剤を押収した。
調べでは、劉容疑者は7月16日夜、中央区銀座で男性(45)を「マッサージする」などとホテルに連れ込んだ上、「汗かいてるから風呂に入って」と話し、男性が入浴している間に、財布から現金約10万円を抜き取った疑い。7月に同様の手口で、男性から28万円を盗んだなどとして窃盗容疑で逮捕、起訴された中国人の女(32)の携帯電話の履歴から、劉容疑者が浮上した。
男性客を泥酔させ、キャッシュカードや現金などを盗む手口は16~17年にかけて、上野の繁華街の中国人パブで多発しており、組対2課は、上野の犯行グループが銀座に流れてきた可能性もあるとみて関連を調べている。