12月2日11時43分配信 中日新聞
【長野県】阿智村昼神温泉郷で1日、来年2月末まで里に降りた神様とともに温泉浴を楽しんでもらおうという「昼神の御湯」が始まった。阿智川に架かる恩出橋では、わらで編んだご神体「湯屋守様」に神を招く湯立てや、この1年地域を守ったご神体のたき上げ式などがあった。
昼神の御湯は、温泉郷の旅館ホテル経営者らでつくる実行委員会の発案で、昨年から始まった。目を見開き、大きく口を開くなどさまざまな表情をした大小25体あまりの湯屋守様が、施設の入り口に据えられ、入浴客を迎えるユニークな誘客策だ。
橋の歩道部分で行われた神事では、勢ぞろいした湯屋守様に神官が湯をささげて神を招き、温泉郷の繁盛を願った。河原では、ガイドセンター前に安置されていたものなど2体を感謝を込めて燃やした。
昼神温泉郷では期間中毎日、湯屋守様に食事をささげる儀式が行われるほか、午後4時には明かりもともされる。また、入浴客には湯屋守様をかたどったお札の配布もある。
(須田唯仁)