12月4日14時2分配信 毎日新聞
総額約20億円でプールと温泉を建て替える宮崎市の石崎浜荘改築計画問題でプールの利用者団体が3日「豪華な設備は税金の無駄だ」と予算削減などを求める請願書を市議会に提出する方針を示した。9月に同様の陳情書を市と議会に提出したが、回答はなく、改めて開会中の12月定例会で審査を求める。市は09年春までに新施設の実施設計を作成し、6月に着工する予定。
利用者団体は「石崎浜荘リニューアル整備事業を考える利用者団体」(田中克子代表)。請願書は「20億円を投じるこの計画は不備な点が多い」とし、25メートルの日本水泳連盟公認プールは競技で利用頻度が低い▽水深を調節する可動床は無用――と指摘。工事で約2年間、現在のプールが閉鎖されると、障害者ら利用者の健康増進に不利益が出るとして工事方法の見直しで使用継続を求めている。
田中代表は「一般の人から『プールに税金を使わないで、高齢者の施設を充実してほしい』と私たち利用者が苦言を言われることがある。ぜいたくな施設ではなく、コンパクトな健康福祉施設にしてほしい」と訴えた。【中尾祐児】