12月16日20時35分配信 毎日新聞
青森市の八甲田山にあり、混浴で知られる酸ケ湯(すかゆ)温泉のヒバ千人風呂で16日、「笛のお囃子(はやし)」が約40年ぶりに復活した。湯煙の中で横笛の音色が響きわたり、幻想的な雰囲気に包まれた。
同温泉はかつて、横笛に合わせて鼻歌や民謡が聞こえてきた。しかし、女性客が減少し民謡を知らない世代が増え、昔ながらの光景も消えてきた。
お囃子を披露した横笛愛好家で同市の会社員、田沢利生さん(35)は「下手でもうまく聞こえる感じ」。温泉着姿も可能のため、混浴という伝統文化も薄れがちだが、入浴客は「温浴」と「音浴」との「混浴」でリラックス効果満点。【後藤豪】