全国高校駅伝:県勢紹介/上 中京高校=2年ぶり28回目 /岐阜

12月19日13時2分配信 毎日新聞

 ◇まず「生活をきちっと」--家事こなし、自主練習も
 男子第59回、女子第20回全国高校駅伝競走大会(毎日新聞社・日本陸連・全国高体連など主催)が21日、京都市の西京極陸上競技場を発着点にした男子42・195キロ、女子21・0975キロのコースで行われる。男子は47チーム、第20回記念大会となる女子は58チームが参加。県内からは、男子は2年ぶり28回目の中京高校(瑞浪市)、女子は3年ぶり6回目となる県立中津商業高(中津川市)が出場する。夢の都大路に挑む2校を2回に分けて紹介する。【石山絵歩】
 中京高校の陸上部員20人のほとんどは、学校の寮で共同生活をしている。部員たちと一緒に寮生活を送る久保田晃弘陸上部監督(43)は「生活面をきちっとすることが、駅伝でいい結果につながる」と考えており、生徒たちはごみ出し、風呂炊き、朝夕の食事の支度まで家事のすべてをこなす。2、3人1組で1週間に2回ほどまわってくる食事当番は、栄養士やお手伝いさんがいない中、マーボー豆腐、副食にサラダなど、バランスのいい献立を考える。このため、貧血になる部員は一人もいないという。
 「家族と離れた集団生活の中で生まれる協調性や自律性が、必ずレースに生きる」と話す久保田監督。「駅伝の練習は、長く続けることが重要」と朝は6時15分から約10キロ、夕方はインターバル練習など1日平均20キロを走る。「物足りない」と感じる部員はさらに独自練習をする。
 県大会、東海大会ともに4区(8・0975キロ)で区間新記録を出した宮脇千博選手(2年)は、取材で訪問した日、メニューのインターバル練習を12本繰り返した後もトラックを走り続け、約5分後にやっと納得した顔を見せた。
 今年9月に静岡県の陸上競技会で、高校生トップクラスの五千メートル14分4秒51を出したエースの押川裕貴主将(3年)は、「先に後輩が自己ベストを出していたので、自分もやってやろうと思えた」という。今年のチームは押川主将や中距離が得意でスピードがある安西拓弥選手(3年)など、特徴がある選手がそろっている。
 多くのチームが大会直前までオーダーを決めない中、中京は大会を3週間後に控えた11月下旬にオーダーを発表した。早い段階で本番での走りをイメージし、担当する区間に対して責任感を持ってもらうためという。選手らは既に都大路で自分が走る区間を2回試走し、ペース配分などを体に覚えさせた。1区から上位争いに絡み、狙うは全国大会8位入賞だ。

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