12月20日11時10分配信 中日新聞
高山市朝日町の秋神温泉で、氷で覆った鉄製タンクで約3カ月低温熟成させる「氷中酒」づくりが進んでいる。19日はタンクに水をかけ、氷を作る作業が始まった。
同温泉で旅館を経営する小林繁さん(71)が樹木や岩を凍らせて作る「氷点下の森」で昨冬から始めた。同市上一之町の平瀬酒造店が仕込んだ純米酒「氷中貯蔵 飛騨の春」を使い、17日に同酒造店の従業員らと720ミリリットルの瓶2000本をタンクに詰めた。
この日は小林さんがタンクを覆う氷づくりに着手。水をタンクの周りに24時間かけ続け、出来た氷で低温を保つ。辛みを増すため、昨年よりアルコール度を1度上げた。零度から氷点下1度で熟成させることで、まろやかさと辛みが増すという。小林さんは「以前の出来を踏まえて、熟成期間を1カ月延ばした。氷から出したらすぐに届けたい」と意気込んでいる。
取り出しは4月上旬の予定。予約販売で1本1480円。問い合わせは、同市朝日町のリカーショップながせ=電0577(55)3062、ファクス0577(55)3905=へ。
(並木智子)