12月22日12時2分配信 毎日新聞
年末年始に金融機関の貸し渋りを防ぐため、台東区は融資拡充策を柱とする総額約5億4800万円の緊急経済対策を始めた。区による融資原資の預託や利子補給、公共工事の前倒しなどで、経営が悪化した地元中小企業を支援する。
区内には浅草、花川戸地区のカバンや靴の皮革産業を中心に零細企業が多い。融資拡充策は、原材料価格の高騰で経営が悪化した区内業者の運転・設備資金が対象。
金融機関が融資しやすいよう、1社1000万円を限度に区が融資額と同額を金融機関に預託し、貸付金利にも利子補給して本人負担は0・5%に抑える。また、区民会館や区立保育園の改修工事等の4事業(約2000万円)の区発注事業を今年度に前倒しして実施する。
このほか、区内在住の65歳以上の高齢者を対象に毎年度9月に無料開放する区内37の公衆浴場について、再度、来年1月の2日間(浴場ごとに異なる)、無料開放する。入浴料は区が負担し、不況の余波を受ける地元銭湯の活性化も狙うという。【井崎憲】
〔都内版〕