どうする?大掃除 計画立てて手際良く

12月24日10時47分配信 産経新聞

 年内に済ませておきたい大掃除だが、残された期間は1週間しかない。「これから」という家庭も少なくないのでは? 手短に要領よく済ませるためには、どうすればいいのだろうか。大掃除の計画の立て方や準備方法、意外な掃除道具、整理整頓術をまとめた。(森本昌彦)

 ≪段取りが肝心≫

 「段取り」の重要性を訴えるのは、ダスキン(大阪府吹田市)で家事代行スタッフの教育も担う同社メリーメイド担当の藤川和子さん(62)。大掃除にかけられる時間をまず決めてから、掃除をする範囲を判断するのがいいという。

 「お正月に来客があるか、家族だけで過ごすのか、ライフスタイルに合わせて掃除範囲を決めればいいのでは」

 計画を立てたら、次は道具の確認。使う洗剤は、油汚れ用、手あかやたばこのヤニをとる住宅用、お風呂用、トイレ用、窓ガラス用、それに台所のシンクに使うクレンザーの6種類でたいていは対応できる。これに、水ぶき、からぶき用のタオル5、6枚と、ブラシ、スポンジを準備する。

 あとは計画に沿って掃除を始めるだけだが、方法を誤ると、逆に家の中を傷つける恐れがある。例えば、シンクの場合、五徳などをつけ置き洗いする際には布を敷き、クレンザーで洗うときにはステンレスの目に沿って磨くと、傷がつきにくい。ガスレンジ周りの壁面を洗剤で掃除する際には、下から上に向かってふけば、液だれしにくい。

 始める前から尻込みしそうだが、藤川さんは「やらなきゃいけないと思わず、掃除をしたらきれいになるという期待感を込めてやるのがいい」と指南する。

 ≪身の回りの物で≫

 遊び心を持って掃除をしたいという人には、身の回りの物を使うユニークな掃除方法を案内しているホームページ(HP)がある。

 リンナイ(名古屋市)が運営する「R・STYLE」(www.rinnai-style.jp/RinnaiDirect/index.html)では、かたくり粉、酢、ミカンの皮、ジャガイモの皮などを利用した方法を紹介。HPによると、例えば、飲み残しのコーラ(炭酸飲料)を洗剤代わりに便器に入れると、炭酸が黄ばみや尿石を取ってくれるという。

 「身近にある意外な物でも掃除ができるんだ、と驚いていただき、試したくなるようなアイテムを紹介した」と、同社eビジネス推進室の広江沙紀子さん(28)は話す。

 ≪整理整頓も≫

 大掃除の際に、必要な物といらない物の整理整頓をしたいという人も多い。

 「収納カウンセラー」の飯田久恵さん(59)は「掃除と収納は違うという意識を持ってほしい」と前置きしたうえで、「よく使う台所からやってみてはどうか。不要な物は捨て、使いたい物は手の届く所に置く。次の年に台所以外の所で同じことを続ければ、より良くなる」と提案する。

 飯田さんが代表を務める、ゆとり工房(東京都豊島区)のHP(www.yutori-cobo.co.jp/index.html)では、飯田さんが提唱する「モノが片づく5つのステップ」などの情報が紹介されており、参考になる。

 ≪半数以上が「計画せず」≫

 ダスキンが、20~60代の男女7614人を対象にインターネットを通じて今年1月に実施したアンケートによると、「年末大掃除実施率」は全体の72・1%に上っている。大掃除は依然、年末恒例の家事となっている。

 また、大掃除に費やした日数は「3日以内」という人が53・5%を占めている。さらに、大掃除と一緒にやっていることとしては、不要な物の処理、廃棄が最も多かった。

 一方、大掃除は段取りが重要となるが、計画を立てて行った人は、わずか40%にとどまり、半数以上の人が計画的にしていないことが分かった。

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