12月25日14時1分配信 毎日新聞
◇九州新幹線・武雄―諫早間、知事「14年開業、難しい」
来年度政府予算案が24日に閣議決定され、九州新幹線西九州(長崎)ルートの武雄温泉―諫早間は建設事業費として50億円が盛り込まれた。今年度予算の10億円の5倍増だが、県が期待していた100億円台の半分にとどまり、金子原二郎知事は目標としていた同区間の長崎国体(14年開催)までの開業について「今の状況の中では大変厳しい」との見通しを示した。
同区間について、政府は18年ごろを開業予定にしているが、知事は長崎国体までの開業を目標に掲げており、早期の大幅な予算獲得が前提条件。実質的に3回目の予算付けとなる来年度は、他の整備新幹線建設の例を見ても大幅増となっている。このため、知事は100億円台を期待していたが、鹿児島ルートなどに重点配分された結果となった。
長崎ルートではこのほか、未着工の諫早―長崎間のJR長崎駅部の着工調整費(全国枠9億円)が計上された。また、肥前山口―武雄温泉間の複線化を検討するための費用も盛り込まれたが、いずれも財源問題で着工の見通しは立っていない。【宮下正己】
〔長崎版〕