1月9日22時0分配信 カナロコ
秦野市の古谷義幸市長は九日、市役所で年頭会見を行い、二〇〇九年度の当初予算案について「現在調整している段階だが、一般会計は〇八年度当初予算四百十三億二千万円を下回ることも予測される」と述べ、厳しい財政状況での予算編成となっていることを明らかにした。
歳入では、企業の収益悪化に伴い、法人市民税が〇八年度当初予算に比べ、約五億九千万円の大幅減となるほか、個人所得の減少傾向により、個人市民税も約五千六百万円の減となるなど市税全体で約九億円の減額を見込んでいる。
また、国からの交付金や補助金については、自動車販売に関連する交付金などの大幅減額が見込まれるほか、道路特定財源の一般財源化に関しての新しい交付金などを含め各交付金がどれだけ見込めるか確定していない、としている。
歳出では、クリーンセンター建設など大規模事業が本格的にスタートするほか、二年後以降には職員の大量退職による退職手当の大幅支出が見込まれるだけに「計画性を失えば、深刻な財源不足に直面する。後年度の財政運営に支障がないよう堅実な予算編成を考えている」と説明した。
〇九年度予算編成の市長査定は十三日から始まるが、主な事業としては、実質的最終年度となる第六十一回全国植樹祭への準備、教育施設の耐震化、鶴巻温泉駅南口広場・周辺の整備などを挙げた。