1月10日12時1分配信 毎日新聞
宮城、山形両県にまたがる蔵王連峰・刈田岳(標高1758メートル)山頂付近の標高約1600メートルの樹氷原で、今季も「樹氷」が成長し、9日から、雪上車による樹氷鑑賞ツアーがスタートした。
樹氷は「アイスモンスター」の愛称で親しまれている自然の造形美。日本海側から吹き付ける水蒸気をたっぷりため込んだ季節風が蔵王連峰にぶつかり、氷点下の気温の中、過冷却水滴となってアオモリトドマツに付着することで誕生する。
樹氷は現在、7~8割程度の出来で、2月下旬~3月上旬が見ごろという。ツアー開始に先立ち9日午前、雪上車の発着点となる蔵王町遠刈田温泉の「みやぎ蔵王スキー場すみかわスノーパーク」で出発式があり、関係者約50人がシーズン中の安全運行を祈願した。
樹氷鑑賞ツアーは3月中旬まで5台の雪上車で実施する。今季は昨年より1000人多い1万4000人の鑑賞客を見込んでいる。原則として予約が必要。問い合わせはすみかわスノーパーク(電話0224・87・2610)。【豊田英夫】