2月14日11時1分配信 毎日新聞
◇旅館経営の小林さん制作
高山市朝日町胡桃(くるみ)島の秋神温泉で旅館を営む小林繁さん(71)が、厳しい冷え込みを利用して近くの雑木林に制作した巨大な氷の芸術「氷点下の森」で14日、氷祭りが開かれる。
標高1020メートルにある秋神温泉は県内有数の寒冷地。氷点下10度前後になる夜間の冷気を利用してシラカバ、カラマツなどが植わる斜面約4ヘクタールに谷川から引いた水を吹きつけて完成させた。高さ15メートルに育った巨大な氷柱や壁が昼はコバルトブルーに輝き、夜は七色にライトアップされている。
氷祭りは午後6時ごろから午後9時ごろまで開かれる。マジックショー、冬花火、獅子舞、バザーなどのイベントのほか、会場にユニークな「雪の塗り壁」を制作した左官技能士の挟土秀平さんと小林さんとのトークショーがある。
小林さんは「寒冷地の山の宿に人をひきつける魅力を」と、1971年から氷の森を作り始めた。1人でコツコツと森づくりに励む姿に感動した地元の人たちが、数年前から氷祭り実行委員会をつくって協力している。【奈良正臣】