ドクターバンク制度 ようやく2人目採用 和歌山

3月5日8時5分配信 産経新聞

 医師を県職員として採用し地域の公立病院に派遣する「ドクターバンク制度」で、県はリハビリテーション科の中村健医師(41)を採用すると発表した。10月から那智勝浦町立温泉病院(同町天満)で2年5カ月間勤務する。同制度は平成17年度にスタートし、5年間で10人の派遣を想定していたが、採用者は中村医師を含め2人にとどまっている。

 県医務課によると、中村医師は福岡県出身で、17~19年に和歌山県立医科大付属病院に勤務。現在は米国のニュージャージー医科歯科大学メディカルスクールで研修を受けている。「全身を診るリハビリテーション医療を地域で生かしたい」と同制度に応募し、面接などの選考試験を経て採用が決まった。今月1日付で県職員に採用され、9月までスクールで研修を続ける。

 ドクターバンク制度では、県が医師を5~3年間の任期付き職員として採用。期間の5分の1は、有給で研修や研究に専念できる。

 県内の人口10万人当たりの医師数(18年末現在)は246・3人で、全国平均(206・3人)を上回っているが、都市部の和歌山市に集中。その他の地域では那賀149・2人、有田163・2人、新宮・東牟婁191・8人と全国平均を下回り、医師不足が深刻化している。

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