3月12日12時19分配信 中日新聞
名古屋の中心を流れる堀川周辺の町並みを15年にわたり撮影してきた、アマチュア写真家の加藤伸さん(53)=名古屋市天白区=による写真展「堀川今昔」が22日まで、中区錦1の堀川ギャラリーで開かれている。過去と現在の写真を並べ、堀川沿いの変遷をたどることができる。
加藤さんが15年前に見たのは、排水で汚れた堀川だった。だが、江戸時代に城下町名古屋の水運を担った歴史に思いをはせると、別の感情がわき起こった。「名古屋の歴史は堀川とともにある。奥深い魅力を感じた」。それから撮影を始め、今では堀川周辺の写真が1万枚ほどになった。
同展では、同じアングルで撮影された過去と現在の2枚を対にして26枚を展示。1993年に地元で有名な銭湯「弁慶湯」があった西区五条橋の下流側右岸は、今ではマンションが建つ。現在の堀川ギャラリーの場所は、96年ごろまで船を改装した居酒屋「ホワイトシップ」が停泊し、桟橋が架かっていた。
「2枚の写真の中に過ぎ去った時間を感じて」と加藤さん。今後も堀川を撮り続け、将来3枚目を飾るのが目標という。入場無料。16日休館。(問)同ギャラリー=電(202)3401
(安福晋一郎)