浜脇の丸井戸:江戸時代からの生活用水 ボランティアら20人が掃除--別府 /大分

7月13日16時1分配信 毎日新聞

 江戸時代から使われている「浜脇の丸井戸」の掃除が12日、別府市浜脇であり、ボランティアや地元の人たちが歓声を挙げながらデッキブラシやタワシで井戸を洗った。
 「別府温泉発祥の地」といわれる別府市浜脇の旧市街地の真ん中にあり、井戸を見守る大師様の石像に「弘化4年(1847)年」と刻んだ銘が残っている。1950年代に水道が整備されるまでは、周辺住民や旅館の飲料水、洗濯用水として使われ、今も水まきなどの生活用水として親しまれている。
 ただ、管理する住民が高齢化したこともあって、一時は数年に一度しか掃除をできなくなっていた。7~8年前から市内のボランティアが掃除に訪れ、毎年梅雨明け前後に掃除している。
 この日は家族連れなど約20人が集合。井戸水をくみ出しながら周囲をきれいに磨き、井戸の中に下りて、内壁をタワシで洗った。井戸の中に下りたNPOスタッフ、林暁甫(あきお)さん(24)は「東京育ちで井戸を見るのさえ珍しい。本当に楽しかった」と大喜びだった。【祝部幹雄】

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