◇小学生80円、同行の大人120円
多くの銭湯が残る足立区で、土日曜日は小学生の入浴料が100円(正規料金180円)、同行の大人が330円(450円)、乳幼児0円(80円)に値引きされるキャンペーンが行われている。10月からは、クイズに正解した子どもに景品を贈る企画も始まった。主催した銭湯の経営者は「親子でのびのび、お湯につかりに来て」と呼びかけている。
ピークの68年には2600軒を超えていた東京都内の銭湯は、経営難や後継者不足で約850軒に減った。下町の足立区は銭湯通いの風習が残るためか53軒が営業、露天風呂や子ども向け浴槽を備えるなど、バラエティーに富む湯が多い。東京都公衆浴場業生活衛生同業組合足立支部は、少子高齢化による利用者減を食い止めようと、家族連れの呼び込みに力を入れている。
土日割引は東京都の助成金で実現し、来年2月末まで。小学校を通じて配られたシールを持参すれば割引となる。また銭湯や図書館で無料配布される組合の季刊誌「銭湯といえば足立」秋号に載る銭湯クイズに答えれば、抽選で20人にパズルゲームやシャンプーが当たる。応募締め切りは12月6日。
足立区在住で「銭湯といえば足立」を編集する舟橋左斗子さんは、2人の子どもとよく銭湯を利用する。「近くの銭湯は井戸水をたいており疲れが取れる。秋は行楽の後に汗を流すのが気持ちよい」と利用を勧めている。【山本紀子】