西海市の長崎バイオパークが、カピバラの飼育方法で、動物園での飼育環境を豊かにする工夫、試みを表彰する「エンリッチメント大賞」を初受賞した。
バイオパークは、約1200平方メートルの展示場で国内最多の34頭(9月30日現在)を飼育中。池や島などを作って自然に近い状態を作る一方、寒さで池に入らないカピバラのために昨年から冬場に露天風呂を設置し、肌が荒れないよう工夫。来園者から「カピバラの聖地」と評されている。
同賞は、NPO法人「市民ZOOネットワーク」(東京)が2002年度から実施。今回、来園者の申請で、水辺で生きるカピバラの生態に合わせた展示や繁殖が順調に進んでいる点などが評価されたという。
伊藤雅男・副園長は受賞に対し、「聖地の名前に負けないよう努力していきたい」と話している。
(2009年10月14日 読売新聞)