11月16日16時1分配信 毎日新聞
山陰と九州を結び、97年に姿を消した急行さんべ号が15日、イベント列車としてJR米子―大田市駅間を往復。国鉄色と呼ばれたクリーム色に赤いラインの入った懐かしい車体を鉄道ファンに披露した。
JR西日本米子支社が、山陰線の安来―松江間開業100周年を記念し、2両編成の急行「だんだんさんべ号」をこの日と16日に1往復運行。160人分の乗車券は、運行1カ月前の午前10時から全国発売されたが1、2分で完売したという。
プラチナチケットを手に入れた乗客でほぼ満員の急行は、午前8時55分に米子駅を発車。午後1時18分、地元の観光業者ら約30人の歓迎を受けながら大田市駅3番ホームに入線した。
同駅に降りた約100人の乗客には、観光パンフレットのほか、三瓶温泉入湯券やペットボトル入りの地元のミネラルウォーター「さひめの水」などが記念に配られた。大阪府寝屋川市の谷口博さん(42)は「鉄道が好きで、博多で過ごした中学生時代に2度ほど乗ったことがある。ごつごつした震動がたまりませんね」と懐かしんでいた。【船津健一】