22年ぶり栄誉に滝田監督感慨…報知映画賞表彰式

12月18日8時0分配信 スポーツ報知

 ◆第33回報知映画賞・作品賞・邦画 第33回報知映画賞の表彰式が17日、東京・港区のザ・プリンス パークタワー東京で行われた。

 作品賞に輝いた「おくりびと」を代表してブロンズを受け取った滝田洋二郎監督(53)は報知映画賞との深い縁に受賞を喜んだ。

 22年前に「コミック雑誌なんかいらない!」(第11回)で、当時最年少として作品賞監督となった。「当時30歳だった無名の新人で、とても小さな作品だったけど、とても勇気づけられた」

 選考委員会では「崇高なものさえ感じさせる」と評価された。今作は遺体をひつぎに納める納棺師を主人公にした作品。滝田監督は「死を題材にしたものだけど前向きな作品。自分でもこういう作品が撮れるようになった」と胸を張った。次回作「釣りキチ三平」(09年3月20日公開)も控え、来年の活躍も期待される。

 表彰式には映画の企画者でもある主演の本木雅弘(42)も出席を望んでいたが、NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」が撮影中で、その願いはかなわず。キャストを代表して壇上に上がったのは、自身、映画賞の常連でもある笹野高史(60)。マイクに頭をぶつけるおなじみのパフォーマンスで場を和ませ「私は監督に指導されるまま、お風呂に入っていただけ」と監督を立てた。

 9月のモントリオール世界映画祭グランプリをスタートに、計3つの国内映画賞で作品賞。「賞は分からない」と話した滝田監督に対し、笹野は「(アメリカの)アカデミーをとりたい」と声高に話した。今作は米アカデミー賞の外国語映画部門の日本代表に選出。09年1月22日に5作に絞り込まれた候補が発表。04年「たそがれ清兵衛」(山田洋次監督)以来となるノミネート入りを目指す。

 ◆おくりびと 葬儀で遺体をひつぎに納める納棺師としての道を歩み始めるリストラされたチェロ奏者(本木雅弘)が、さまざまな死と向き合いながら人間の尊厳や家族のきずなを見つめる姿を描く。本木が旅先で遭遇したことをきっかけに10年越しで映画化された。

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