1月8日11時50分配信 毎日新聞
湯煙でケムリとさよなら--。JTBヘルスツーリズム研究所(東京)は女性を対象とした1泊2日の禁煙ツアーを29、30日、大分県別府市内の温泉ホテルで実験的に開く。砂湯・蒸し湯など温泉ざんまいでリラックスし、肌にいいとされる食事を取り、美容意識から禁煙に導こうというもの。効果が実証されれば、新年度からJTBの企業向け商品として売り出す方針だ。【梅山崇】
同研究所によると、禁煙自体を目的にしたツアーは先例があるが、温泉と禁煙を結びつけたものは初めて。社内を全面禁煙化する事業所も増えており、企業向けの商品として成立し得るとも判断したという。
両日とも、自身も元喫煙者で「禁煙マラソン」を提唱する高橋裕子・奈良女子大大学院教授らが、肌を美しく保つコツや禁煙パッチの張り方を伝授。後は温泉に入ったり、エステを受けるなど自由に過ごす。たばこをやめられない悩みを持つ人同士で、好きに語らってもらうという。ツアー後も、禁煙マラソンのスタッフがメールなどで指導する。
受け入れるホテルニューツルタの鶴田浩一郎社長も「温泉と健康をキーワードに、誘客の新たな武器になるのでは。お肌に良い料理でもてなしたい」と期待している。
現地集合で参加費7980~9800円。定員は16人。申し込みは9日までに同研究所(03・5403・7836)へ。ツアーの効果を検証するため、禁煙のサポートだけを受ける人も同数募集する。禁煙パッチの購入費支給などの特典がある。
同研究所の高橋伸佳副所長は「効果が実証できれば『男磨き』『ホノルルマラソン走破術』などのキーワードを考え、禁煙ツアーを男性にも広げたい」と話している。