1月9日8時4分配信 産経新聞
今秋から3年かけてNHKが放送を予定しているスペシャルドラマ「坂の上の雲」の収録が主人公の出身地、松山市など各地で進んでいる。市内の子規博物館ではドラマの制作風景を撮影したパネル展が開かれ、坂の上の雲ミュージアムでは3月から企画展「秋山好古展」を開催。11月からの放送開始に向けて、市内でもドラマへの期待が高まっている。
ドラマは、秋山好古(阿部寛さん)、真之(本木雅弘さん)兄弟と詩人の正岡子規(香川照之さん)の3人が主人公。19年に茨城、熊本などで収録が始まったほか、ロシアでもロケを実施。愛媛県内では昨年10月、松山市の道後温泉で真之と父・久敬(伊東四朗さん)、夏目漱石(小澤征悦さん)の3人が入浴するシーンや、子規と真之が将来を語り合う様子を撮影。また、真之に正岡律(菅野美穂さん)が結婚について尋ねる場面なども収録された。
同ミュージアムでは、日露戦争で騎兵を率いて戦った秋山好古が松山で過ごした幼少期と晩年を中心に描いた企画展を3月から1年かけて実施する予定という。
大阪府東大阪市の司馬遼太郎記念館の上村洋行館長は「原作のニュアンスをどこまで映像で表現できるのか。大きな期待を持っているが、一歩間違えば戦争賛美につながり、小さな不安も抱えている」と語った。