スノーモンキー:地獄谷、温泉に入る猿 観光施設が連携、PR作戦 /長野

1月11日13時1分配信 毎日新聞

 ◇付近の美術館が手荷物預かり、現地到達が困難な人に写真展
 山ノ内町にある地獄谷野猿公苑(えん)などの観光施設が、温泉に入る同苑の野生猿を「スノーモンキー」としてPRするキャンペーンを展開中だ。地獄谷は山深い場所にあることから、近くの美術館が観光客の荷物を預かったり、歩行が困難な高齢者らのために猿の写真展を開いたりするなどの取り組みを始めた。
 公苑は1964年にオープン。野生のニホンザルが約200匹おり、露天風呂で温まるユーモラスな姿を見られる。雪をかぶりながら温泉に入る姿は海外でも「スノーモンキー」として知られている。入場者は年間約9万人。白馬や志賀高原に来た外国人のスキー客も多い。キャンペーンに参加するのは公苑の他、近くの「山ノ内町立志賀高原ロマン美術館」▽民俗資料館「豪雪の館」▽美術館脇の「レストランクリスタルテラス」。
 美術館は、公苑に向かう観光客の荷物を預かるサービスを始めた。地獄谷までは片道30分の山道を歩かなくてはならず、地元のガソリンスタンドや商店が厚意で預かっていたことから思い立った。近年、同町の志賀高原などで急増する欧米人のスキー客は1週間ほどの長期旅行が多く、大荷物を持って来てしまう人もいた。
 美術館では地獄谷まで行けない子供や高齢者などのために写真家ら10人が撮った公苑の猿の写真展も開く。荷物の預かりは美術館を見学すれば無料。3月末まで。キャンペーンを企画した美術館の岩本敏男館長は「美術館で暖をとりたい人にも、公苑に行きたい人にも猿の世界を知ってもらいたい」と話している。【竹内良和】

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