2月12日14時0分配信 毎日新聞
来月末で清算終了する高千穂鉄道(小川修一清算人)が日之影町に譲渡した一般車両2両のうちの1両が10日夜、高千穂町三田井の高千穂駅構内からクレーン車で約16メートル上の町道につり上げられた。すでに半分に切断され、トラックで深夜の国道218号を移動して約15キロ東の日之影温泉駅の軌道上に設置された。もう1両は13日の深夜に運搬する。
同温泉駅に並んだ2つの車両は、車両ホテルとして人気を呼びそうだ。日之影町は改装を施し、半車両ごとに2室、計8室の宿泊施設を来年春にオープンさせる。同じく譲渡された職員宿舎3棟は改装し、温泉駅内に鉄道資料室や足湯を新設する。3年で計1億1500万円を投入する。
搬出の様子を見に来た高千穂町三田井の主婦、甲斐三枝子さん(56)は「悲しいが、これを隣の日之影で再利用してもらえるのはうれしいですね」と話した。【甲斐喜雄】