<樋口了一>「手紙~親愛なる子供たちへ~」が「泣ける歌」で紹介され「着うた」トップ10入り

3月5日15時50分配信 毎日新聞

 歌手の樋口了一さん(45)が歌う「手紙~親愛なる子供たちへ~」が3日放送の音楽番組「誰も知らない泣ける歌」(日本テレビ系)で取り上げられ、音楽配信ダウンロード数が急増した。配信サービス「レコチョク」(レーベルモバイル)の「着うたフル」で4日付けのデイリーランキングで9位に急浮上。CDや書籍の通信販売を行う「アマゾン」では放送前の790位から25位まで急上昇し、注目が集まっている。

 楽曲は昨年10月に発売。年老いた親から「自分の死を悲しまないでほしい」とつづられた歌詞は元々、ポルトガル語で書かれた差出人不明のメールの文面だった。全国のラジオ曲で流されると「亡くなった親との日々を思い出させてくれる」「苦しくなるからもうかけないでほしい」など賛否両論の反響があった。

 番組ではスタジオライブ形式で樋口さんが楽曲を披露。司会の西田敏行さんは「母も人生終わりのころは、ちょっとぼけちゃって、何度も同じことを繰り返して、途中でさえぎったことがあった。あの世に行って謝りたい」と自身を振り返り、ゲストの高木美保さんは「お風呂に入れてもらい、おむつを取り換えてもらい、育ててもらったことを今の今まで忘れていました」と号泣した。

 樋口さんは4日付けの自身のブログで「この曲が『泣ける歌』なのかどうかは、正直僕には判断できない。ただ、作者不明のこの言葉は、確実に僕らの心の中に静かに何かを残していくってことだけはいえると思う。それが涙になるのか、笑顔になるのか、つらい気持ちになるのか、一人一人の心のスペクトルによってさまざまに映し出される。『赦(ゆる)し』って言葉が浮かんだ」とコメントしている。【西村綾乃】

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