明かりともる、かまくら温か 高山でまつり開幕

2月2日11時42分配信 中日新聞

 高山市奥飛騨温泉郷中尾の中尾イベント広場で1日夜「新穂高温泉・中尾かまくらまつり」が始まり、大小7つのかまくらが温かいろうそくの光に包まれた。
 近くの駐車場から10トントラック70台分の雪を運んで作った。氷のランプシェードで覆われたろうそくや灯籠(とうろう)で彩られた広場には、日本酒やにごり酒が飲める高さ約4メートル、直径約6メートルのかまくらバーや、いろりのあるかまくらなどが並んだ。
 この日は郷土芸能の獅子舞も演じられた。組合長の広瀬巧さん(58)は「暖冬だったが、例年なみのかまくらを作れた。ろうそくの温かい演出を楽しんでほしい」と話した。
 まつりは14日まで。ろうそくなどによるかまくらのライトアップは28日まで続ける。
  (並木智子)

春休み、GWに「DD51運行」 JR東日本上越・信越線

2月2日8時2分配信 産経新聞

 JR東日本高崎支社は、春の臨時列車の概要を発表。春休みやゴールデンウイーク(GW)期間に、ディーゼル機関車「DD51」が索引する快速列車が上越、信越両線に登場するほか、人気の新宿湘南ラインで、特別快速を熱海まで延長運行する。

 春季期間中(3月1日~6月末)、上越新幹線で前年比3%増の618本、長野新幹線で同9%増の1060本を運行。また、在来線は特急、普通を合わせ前年比で約2倍の計171本を運行する。ただ、夜行の快速列車「ムーンライトえちご」(新宿-新潟)が臨時列車となり、特急は前年比29%減の20本になる。

 また、安中市の「鉄道文化むら」開業10周年に合わせ、4月に上野-横川間で、「快速碓氷」上下計4本を運行。5月初旬には上野から草津、水上の両温泉観光地へ特急を運行し、誘客を図る。ほかにも、足利フラワーパークで開かれる「大藤まつり」に合わせ、大宮発の快速列車「お座敷せせらぎ藤祭り」を運行する。

八代の乳児暴行死:「過酷な取り調べで自白」被告が起訴事実否認--初公判 /熊本

2月3日16時1分配信 毎日新聞

 ◇熊本地裁
 生後2カ月の長男を床に投げつけるなど暴行して死なせたとして傷害致死の罪に問われている八代市高島町、派遣社員、早野慎吾被告(23)の初公判が2日、熊本地裁(柴田寿宏裁判長)であった。早野被告は「暴行も加えていないし、投げつけたりもしていない」と起訴事実を否認し、無罪を主張した。
 起訴状などによると、早野被告は昨年5月3日午後9時10分ごろ、自宅で生後2カ月の長男憂寿(ゆうと)ちゃんを床に投げつけ、頭を骨折させるなどして死亡させた。
 弁護側は、早野被告が憂寿ちゃんを入浴させようと抱いて風呂場で足を滑らせ、憂寿ちゃんの胸が洗面台に強く打ち付けられ、後頭部付近を浴槽にぶつけてしまったことが原因と主張。「警察の過酷な取り調べで虚偽の自白をした」と訴えた。
 検察側は「過酷な取り調べはなかった。死因の外傷の形成過程が供述する犯行様態と一致することなどから早野被告の自白は信用性が高い」と主張した。【和田大典】

<産総研>子どもの事故データベース化、初の検索ソフト開発

2月3日15時1分配信 毎日新聞

 過去の子どもの事故データをもとに、年齢や発達段階、活動場所を入力すると、体のどの部位にけがをしやすいか簡単に検索できる世界初のソフトウエア「身体地図情報システム」を、産業技術総合研究所(東京都江東区)の研究グループが開発した。11日からインターネットで無料公開する。同研究所デジタルヒューマン研究センターの西田佳史チーム長は「子どもの事故防止や、適切な治療に活用してもらいたい」と話している。

 システムに、子どもの性別、年齢、「寝返りができる」「はいはいができる」「歩行できる」などの発達段階、公園や風呂など活動場所などを入力すると、子どもの全身画像にけがをしやすい部位が赤く表示される。

 研究グループは、地図を使って位置や空間に関する情報を表示させる国土地理院の「地理情報システム」の仕組みを応用。子どもの体を「地図」に見立て、国立成育医療センター(東京都世田谷区)の協力で得た2543件の子どものけがのデータを組み合わせた。

 このシステムを使えば、条件によってけがをしやすい部位や原因が分析でき、子どもの遊具などの設計に活用できる。また、けがをした子ども自身が症状を説明できない場合、けがの部位を推測し、適切な治療ができる。

 西田さんは、「1歳以上の子どもの死亡原因の1位は不慮の事故。このデータベースを共有し、子どもが使うもののデザインや設計に役立ててほしい」と話す。システムはホームページ(http://www.cipec.jp/#/project/)で公開される。【石塚孝志】

「月3000円何も買えぬ」元入所者待遇に不満

2月3日6時14分配信 河北新報

 「自分の生活保護費なのに受給額も聞かされない」「東京で路上生活していたら“スカウト”されて入所した」。アルコール依存症者更生施設を営む仙台市の「ひかりあれ東北」が入所者の通帳を管理している問題で、複数の元入所者らが河北新報社の取材に対し、待遇面の不満や入所の経緯について証言した。

 「お酒やめませんか。食事があって、風呂も入れますよ」

 50代の元入所者の男性の話では、2003年、東京都の上野公園で野宿し、ベンチで酒を飲んでいたところ、男性から声を掛けられた。北海道の施設に連れてこられ、生活保護費の給付を申請して受給。その後、仙台の施設に移った。

 男性によると、保護費が振り込まれる口座の通帳は施設に管理され、月3000円だけ渡される。もともとの受給額は分からず、いくら差し引かれているのかも知らない。「通帳は見たことがない。住居があって3食を食べられ、風呂も入れたが、3000円では何も買えなかった」と振り返る。

 「外出も制限され、2人か3人でないと出られなかった」と不満を募らせ、08年春に施設を飛び出したという。

 入所者の別の男性も元路上生活者。「東京の新宿の路上で男性から入所を勧められ、ここに来て生活保護を申請した」

 男性は「自分はアルコール依存症ではないが、(依存症と申告しないと)生活保護が受けられず、施設に入れないのでそう申告した」と言う。

 「支給は月3000円。言いなりになっている」とも証言。「仕事を探しに行きたいが、探せば施設を出なければならないと言われる」と話した。

 ほかの入所者も「東京で『メッセンジャー』と言われる男性に声を掛けられた」という。「アルコール依存症で、酒をやめたかったので進んで来た。酒を抜くことができ、ありがたい」と施設には感謝している。

 ただ「支給が3000円だけというのは不満。役所からもらった金なのだから、差引額の明細ぐらいは教えてほしい」と求めた。

<バンダイ>「お札」入浴剤や「ビールかけ」シャンプー 玩具メーカーの隠れた実力に迫る

2月1日15時35分配信 毎日新聞

 「お札」のような入浴剤や、プロ野球の優勝シーンで見る「ビールかけ」を疑似体験できるシャンプー、通常の入浴剤の6倍の大きさという「ギガ入浴剤」……。これらの商品は意外にも玩具メーカーのバンダイから発売されている。なぜ入浴関連商品を手がけたのか、その開発事情に迫った。【河村成浩】

 ◇入浴剤とフィギュアのコラボ

 バンダイと言えば、「ガンダム」や「たまごっち」などのイメージが強いが、実は20年前から風呂関連の商材を手掛けている。玩具と風呂は一見無関係のようだが、「子供が嫌いな風呂を楽しくする」という視点で、「ウルトラマン」や「プリキュア」など入浴剤の開発、販売を始めた。

 当初はキャラクターに頼ったバス商材だったが、02年に溶けた入浴剤の中からフィギュアが出てくるというアイデアを取り込んだ「びっくら? たまご」シリーズが大人気となった。入浴剤から何が出るか分からないドキドキ感が受けたためで、「アンパンマン」からスタートし、「ポケモン」「ハローキティ」などの子供向け、さらに「カピバラさん」「豆しば」といった女性向けの商品も出している。

 バンダイのライフ事業部で営業チームに所属する細井一彦マネジャーは「ガチャガチャの要素があるのがポイント。それだけでなく、女性ならフローラル系の香りにして、色とにおいをキャラに合わせるのも大事なんです」と明かす。

 ヒットした「びっくら? たまご」の応用というべき存在が、通常の入浴剤の6倍ある「ギガ入浴剤」。風呂に入れるとすごい勢いで泡が出ていて、フィギュアの代わりに魚のプレートが何と16枚も出てくるのだ。一見すると思い付きの商品のようだが、溶ける時間も計算されていて、表面積が大きいため、普通の入浴剤と同じく3~5分でなくなる。開発チームの中島宏次マネジャーは「これ以上大きくすると使いごこちが悪いんですよ」と話す。ちなみに16枚のプレートには、それぞれ魚の名前と英語のスペルが書いてあり、風呂場が勉強の場になったりする。

 ◇大人も購入 ネットの口コミ狙い

 こうしたアイデアを盛り込んだユニークな個別包装の入浴剤のメリットは、他社との差別化ができると同時に商品の単価を上げられることだ。そして当初の子供向けの入浴剤から、大人も楽しめる商品に力を入れるようになった。

 アイスキャンデーの「ガリガリ君」と「うまい棒」をモチーフにした入浴剤は、「大人と子供のどちらにも受ける」という視点で開発された。“とんがった商品”を作ることで、インターネットの口コミを利用しているのがポイントだ。

 「十万円札」の入浴剤、カレー風の入浴剤、「ビールかけ」シャンプーといったアイデアは、開発チームが営業チームとやりとりをしながら企画されており、両者が「面白い」と口をそろえたものがヒットするという。それだけにアイデア出しは苦労するといい、中島さんの場合は、夜と朝の2度風呂に入り、他社製品も試す。さらにドラマやゲームなど、世間で面白いといわれるものは一通り触っているという。ちなみに開発する入浴剤は、法律で基準が定められ、質の高さを求められる「医薬部外品」「化粧品」にするこだわりようだ。

 入浴剤の市場年間規模は352億円で、うち個包タイプが62億円。個包タイプに限れば、バンダイのシェアは16%でトップだという。玩具会社が生み出すユニークな次の商品に期待だ。

燃料高でかさむ経費 温泉施設が営業時間縮め節約(和歌山)

1月28日17時16分配信 紀伊民報

 紀南の温泉施設で、経費削減のため、営業時間を短くする試みが目立っている。燃料費の高騰に対処し、人件費や照明などの光熱費の負担を少なくするためという。
 田辺市秋津町の温泉浴場「弁慶のさと湯」は16日から、深夜2時までの営業を2時間繰り上げて午前0時までにした。
 同施設では浴槽の湯沸かしと保温をプロパンガスでしているほか、シャワーなどの給湯は、まきを使ってガス代を抑えている。それでも経費が掛かるため、客入りの少ない深夜の営業時間で短縮を決めたという。
 全浴槽計約30トンを1時間保温するには、冬場にはガス約5立方メートルが必要で、2時間の短縮で10立方メートルが節約できる。さらに人件費や照明などの光熱費の削減にもつながる。
 値上げを踏みとどまったのは地元の常連が多いという側面も大きい。従業員の塚田陽一さん(43)は「温泉は衣食住以外のレジャーで、不景気には最も切りつめられやすい産業。客離れを考えると、値段には転嫁させられない」と話す。
 同市龍神村丹生ノ川の「丹生ヤマセミの郷・温泉館」も昨年11月から今年3月までの期間、午前10時~午後8時の営業時間を正午~午後6時にしている。大幅な短縮は今回が初めてだが、冬場の利用者減少に燃料価格の上昇が追い打ちを掛けたためという。
 同施設は地元丹生ノ川区が委託を受け運営している。古屋鈴木支配人(77)は「季節的に利用者が減り、営業しても不経済な状態であるため」と、春までの一時休館も検討している状況と話す。
 燃料費など営業経費の上昇を受け、県は2月から銭湯など一般公衆浴場の大人の入浴料金の上限額を30円引き上げ420円に改定する。改定は2006年4月以来。
 公衆浴場を4施設運営する白浜町では、昨年の原油高騰により12月補正予算で燃料費を追加して対応した。同町の公衆浴場の大人料金は300円。12歳未満の料金とのバランスを考え、当面値上げは予定していないという。町観光課は「利用者にも、シャワーの使い方などの注意を呼び掛けるなど、現場でもなるべく経費削減に努めている」と話している。