年末年始の主要観光7地域観光客、過去最高の114万人 和歌山県

2月3日8時4分配信 産経新聞

 和歌山県は年末年始(12月30日~1月3日)の県内の主要観光地7地域の観光客数をまとめた。宿泊と日帰りを合わせた総数は114万9500人で、昨シーズンより6万4200人(5.9%)増加し、統計のある平成4年以降で最高となった。内訳は宿泊客が1%減の11万9400人で、日帰りが6.8%増の103万100人だった。

 観光振興課は「景気悪化の影響もあって宿泊客は減少したが、阪和道の延伸やガソリン価格の下落が日帰り客の増加につながった」と分析している。

 地域別では、和歌山市=53万2600人(6.9%増)▽高野町=1万6500人(8.8%減)▽田辺市龍神村=1万7100人(15.5%増)▽田辺市本宮町=31万3100人(10%増)▽旧白浜町(旧日置川町区域を除く)=8万3200人(1.2%増)▽那智勝浦町=15万6600人(0.4%増)。

 高野町は年始に降雪があったことも影響して宿泊、日帰り客とも減少。田辺市龍神村は、昨シーズン休館していた温泉宿泊施設が営業を再開したことなどから、いずれも増加した。

【甲信越百選】山梨・石和温泉 歓楽型から個人客集客に転換へ

2月3日8時1分配信 産経新聞

 県内のほぼ中心部に位置し、約100軒のホテルや旅館が点在する石和温泉。東京から約1時間半で来られる利便性から、団体客を乗せた大型バスが次々に到着するほか、JR石和温泉駅前ではホテルや旅館名が記された小型バスが団体宿泊客を迎える。大勢でどんちゃん騒ぎをする歓楽型温泉として栄えてきた。

 しかし、「バブル崩壊後は、目に見えてにぎわいがなくなっている」(山梨県職員)。現在、同温泉の歓楽街では、シャッターを閉じたままの店も目立つ。こうした中で、温泉街ではイメージ脱却を図る動きも活発になっている。

 温泉を使ってリハビリや病気予防を図る病院が周辺に次々と立地した。平成に入ってまもなく、「長寿社会に向けたかじ取りを図っている」などと評され、NPO法人健康と温泉フォーラム(東京)の「名湯百選」に選ばれたのだった。

 最近は、ホテルや旅館が、正しい入浴法を教えたり、生活アドバイスをする取り組みを積極導入。取り組みを認定する厚生労働省の「温泉利用プログラム型健康増進施設」は現在、全国31軒中で石和温泉のホテル・旅館が9軒を占める。

 ホテルなどが協力し平成19年4月に有料の足湯ひろば、翌年に笛吹市が駅前に無料の足湯を新設。小人数客が到着後すぐに温泉気分を味わえるようになった。

 個人客を振り向かせ、健康志向などのニーズを満たすことができるのか。温泉街の挑戦が続いている。(花岡文也)

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【用語解説】石和温泉(いさわおんせん)

 昭和36年、ブドウ畑を開発しようと井戸を掘ったら、偶然、湯が噴出したのが始まり。湯をためて住民らが湯に入り、「青空温泉」として話題を集めた。高度成長やバブル期を通じ、団体客向けの歓楽型温泉として発展した。

 健康と温泉FORUM実行委員会(現NPO法人健康と温泉フォーラム)が63年から3年間でまとめた、温泉療法医が勧める「名湯百選」(基準を満たす79件選定)に、山梨県内で下部、増富温泉とともに選出。石和温泉旅館協同組合(電)055・262・3626。

<雑記帳>「ゆうばり寒太郎まつり」8日開催 5年ぶり復活

2月3日1時36分配信 毎日新聞

 雪氷の滑り台や巨大かまくらなどが楽しめる「ゆうばり寒太郎まつり」が5年ぶりに復活。北海道・夕張市内の日帰り温泉施設「ユーパロの湯」駐車場で8日開催される。

 第1回が開かれたのは75年。「脱炭鉱」のまちづくりへ向けた観光行事として毎年開かれていたが、財政難に陥った市の補助金カットで04年を最後に中止された。

 市の財政再建が続く中、市内の若者たちが「冬を楽しみたい」と企画。「ゆるキャラ」ブームに乗れそうな新キャラクターは同市に出向中の都職員が知人に頼んで無料でデザインしてもらい、約20万円の低予算による手づくりの市民イベントに生まれ変わった。【吉田競】

さんべ温泉スキー場:雪多く楽しいね 14年ぶり、1カ月連続で営業 /島根

2月2日16時1分配信 毎日新聞

 国立公園三瓶山(1126メートル)の東斜面にある「さんべ温泉スキー場」(大田市三瓶町)で1日、14年ぶりに1カ月連続の営業日を記録した。
 昨年12月28日にスキー場開きをしたが、ゲレンデが滑走可能になったのは先月2日から。その後は冷え込みが続き、中旬以降のゲレンデの積雪は70~90センチを保っている。
 ここ数年は、まとまった雪に恵まれる間隔が開き、連続営業できる日が減っていたという。運営する大田市保養施設管理公社の宇谷義弘・常務理事は「ずっと昔に60日連続というのもあったが、1カ月連続は平成7(1995)年以来」と話す。
 この日は、時々薄日が差すまずまずのコンディション。600台収容の第1駐車場は昼前に満車になった。4人の子どもたちとソリ遊びをしていた大田市久利町の福田陽子さん(33)は「近いのでよく来ます。これで3回目」とほほ笑んだ。スキーも練習中という長女有莉ちゃん(7)は「雪が多いとうれしい」と声を弾ませていた。【船津健一】

浅間山 農閑期の噴火に「ほっ」 作物被害なさそう

2月2日14時50分配信 毎日新聞

 群馬・長野県境の浅間山で2日未明に起きた小規模噴火で、両県のほか、埼玉、千葉、神奈川県や東京都内でも降灰が観測された。しかし、噴火が小規模だったうえ、農閑期に入っており、農作物への被害は出ていないという。

 この日は北西の風が吹いており、浅間山の南東方向に当たる長野県軽井沢町では未明から、JR軽井沢駅周辺を中心に若干の降灰があり、道路や車の屋根がうっすらと白く覆われた。発生直後、住民から町に「地響きがしたが、噴火したのか」との問い合わせが相次いだ。町は非常配備態勢を取り、徹夜で被害状況を調査したが、今のところ噴石などによる家屋への被害は確認されていないという。

 入山規制に伴い、軽井沢町から群馬県の万座温泉、白根山方面へと上信越高原国立公園を縦走している「浅間-白根火山ルート鬼押ハイウェー」などが通行止めになった。

 また、長野県は2日午前、浅間山噴火警戒連絡本部の連絡会議を開催し、各部局の防災担当者約40人が情報確認に追われた。同県警本部も同日までに災害警備連絡室を設置し、小諸、佐久、軽井沢の3署で情報収集に当たったが、人的被害などはなく、地元の学校も通常通りの授業をしているという。

 軽井沢町はキャベツや、レタス、白菜作りが盛んだが、作付けを始めるのは4月中旬以降。同町大日向の農業、坂本レエ子さん(73)は「寝ていたら、ゴーという音と共に揺れがあり、窓ガラスが少し鳴った。外に出たが降灰などはなかった。農閑期だから作物への被害もない」とホッとしていた。

 また、風下に当たる群馬県下仁田町などでも降灰があったが、特産の下仁田ネギは収穫期を過ぎており、今のところ大きな農業被害などはないという。【藤澤正和】

どうなる建設業界:独禁法違反・排除勧告 近づく審決/下 /岩手

2月2日12時1分配信 毎日新聞

 ◇農業、介護などに活路
 ◇多角経営で存命を--市場縮小で懸命の模索
 九戸村長興寺のビニールハウスで、老舗百貨店、三越(東京都)に出荷する寒締めホウレンソウの収穫が大詰めを迎えている。経営するのは久慈市の建設業、蒲野建設。同社は公共工事の減少を見据えて03年からホウレンソウの生産を始めた。
 98年から熟成堆肥(たいひ)の製造、販売を開始した。それを利用したホウレンソウを栽培。販路開拓のために直接、野菜を持って三越を訪れて売り込み、契約を結んだ。今では県外の生協やスーパーなどにも販売する。同社の堆肥を使い、野菜を作る「協力農家」が20軒あり、同社の野菜とともに販売するなど農家の所得向上にも貢献する。
 蒲野秀雄社長は「建設業の仕事は減るばかり。農業は売り上げ全体の1割だが、まだ伸びる。もっとシフトしたい」と話す。
 さまざまな業種に参入して建設業を上回る利益を出す業者もある。矢巾町の「水本」は、かつてはほとんど公共工事だけを取り扱っていた業者だった。
 しかし、03年から所有する温泉施設や土地を利用し、デイサービスなど介護事業を始めた。ベッドなど介護器具のレンタルや不動産管理、イチゴの栽培、食品のワゴン販売などの事業も展開。建設業の売り上げは最盛期の10分の1まで落ちたが、介護事業などの利益が本業を上回り、支えているという。
 県では06年度から新分野への事業に補助金を設けているが、県建築技術振興課は「参入しても販路の開拓がネックとなっている」と他業種への参入の難しさを指摘する。事業を軌道に乗せる業者は少ない。
 ただ、建設業界は過剰な状態にある。同課によると、公共、民間を含めた県内の建設投資額は96年度に1兆780億円に達したが、07年度には5718億円と半分近くまで落ち込んだ。一方、建設許可業者数は、廃業してもまた参入するといった状態が続き、07年度は4580社とピークの99年度から1割の減少にとどまる。
 ただ、05年度からは減少傾向。今後、不況による工事の減少や指名停止が出た場合、この流れは加速する可能性がある。縮小する市場で生き抜くには、経営の多角化が必要だ。【安田光高】

明かりともる、かまくら温か 高山でまつり開幕

2月2日11時42分配信 中日新聞

 高山市奥飛騨温泉郷中尾の中尾イベント広場で1日夜「新穂高温泉・中尾かまくらまつり」が始まり、大小7つのかまくらが温かいろうそくの光に包まれた。
 近くの駐車場から10トントラック70台分の雪を運んで作った。氷のランプシェードで覆われたろうそくや灯籠(とうろう)で彩られた広場には、日本酒やにごり酒が飲める高さ約4メートル、直径約6メートルのかまくらバーや、いろりのあるかまくらなどが並んだ。
 この日は郷土芸能の獅子舞も演じられた。組合長の広瀬巧さん(58)は「暖冬だったが、例年なみのかまくらを作れた。ろうそくの温かい演出を楽しんでほしい」と話した。
 まつりは14日まで。ろうそくなどによるかまくらのライトアップは28日まで続ける。
  (並木智子)

春休み、GWに「DD51運行」 JR東日本上越・信越線

2月2日8時2分配信 産経新聞

 JR東日本高崎支社は、春の臨時列車の概要を発表。春休みやゴールデンウイーク(GW)期間に、ディーゼル機関車「DD51」が索引する快速列車が上越、信越両線に登場するほか、人気の新宿湘南ラインで、特別快速を熱海まで延長運行する。

 春季期間中(3月1日~6月末)、上越新幹線で前年比3%増の618本、長野新幹線で同9%増の1060本を運行。また、在来線は特急、普通を合わせ前年比で約2倍の計171本を運行する。ただ、夜行の快速列車「ムーンライトえちご」(新宿-新潟)が臨時列車となり、特急は前年比29%減の20本になる。

 また、安中市の「鉄道文化むら」開業10周年に合わせ、4月に上野-横川間で、「快速碓氷」上下計4本を運行。5月初旬には上野から草津、水上の両温泉観光地へ特急を運行し、誘客を図る。ほかにも、足利フラワーパークで開かれる「大藤まつり」に合わせ、大宮発の快速列車「お座敷せせらぎ藤祭り」を運行する。

八代の乳児暴行死:「過酷な取り調べで自白」被告が起訴事実否認--初公判 /熊本

2月3日16時1分配信 毎日新聞

 ◇熊本地裁
 生後2カ月の長男を床に投げつけるなど暴行して死なせたとして傷害致死の罪に問われている八代市高島町、派遣社員、早野慎吾被告(23)の初公判が2日、熊本地裁(柴田寿宏裁判長)であった。早野被告は「暴行も加えていないし、投げつけたりもしていない」と起訴事実を否認し、無罪を主張した。
 起訴状などによると、早野被告は昨年5月3日午後9時10分ごろ、自宅で生後2カ月の長男憂寿(ゆうと)ちゃんを床に投げつけ、頭を骨折させるなどして死亡させた。
 弁護側は、早野被告が憂寿ちゃんを入浴させようと抱いて風呂場で足を滑らせ、憂寿ちゃんの胸が洗面台に強く打ち付けられ、後頭部付近を浴槽にぶつけてしまったことが原因と主張。「警察の過酷な取り調べで虚偽の自白をした」と訴えた。
 検察側は「過酷な取り調べはなかった。死因の外傷の形成過程が供述する犯行様態と一致することなどから早野被告の自白は信用性が高い」と主張した。【和田大典】

<産総研>子どもの事故データベース化、初の検索ソフト開発

2月3日15時1分配信 毎日新聞

 過去の子どもの事故データをもとに、年齢や発達段階、活動場所を入力すると、体のどの部位にけがをしやすいか簡単に検索できる世界初のソフトウエア「身体地図情報システム」を、産業技術総合研究所(東京都江東区)の研究グループが開発した。11日からインターネットで無料公開する。同研究所デジタルヒューマン研究センターの西田佳史チーム長は「子どもの事故防止や、適切な治療に活用してもらいたい」と話している。

 システムに、子どもの性別、年齢、「寝返りができる」「はいはいができる」「歩行できる」などの発達段階、公園や風呂など活動場所などを入力すると、子どもの全身画像にけがをしやすい部位が赤く表示される。

 研究グループは、地図を使って位置や空間に関する情報を表示させる国土地理院の「地理情報システム」の仕組みを応用。子どもの体を「地図」に見立て、国立成育医療センター(東京都世田谷区)の協力で得た2543件の子どものけがのデータを組み合わせた。

 このシステムを使えば、条件によってけがをしやすい部位や原因が分析でき、子どもの遊具などの設計に活用できる。また、けがをした子ども自身が症状を説明できない場合、けがの部位を推測し、適切な治療ができる。

 西田さんは、「1歳以上の子どもの死亡原因の1位は不慮の事故。このデータベースを共有し、子どもが使うもののデザインや設計に役立ててほしい」と話す。システムはホームページ(http://www.cipec.jp/#/project/)で公開される。【石塚孝志】